NYマーケットダイジェスト・10日 株安・金利低下・原油高・円もみ合い
(10日終値)
ドル・円相場:1ドル=148.57円(前営業日比▲0.74円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.46円(▲0.85円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0934ドル(▲0.0005ドル)
ダウ工業株30種平均:42454.12ドル(▲57.88ドル)
ナスダック総合株価指数:18282.05(▲9.57)
10年物米国債利回り:4.06%(▲0.01%)
WTI原油先物11月限:1バレル=75.85ドル(△2.61ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2639.3ドル(△13.3ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は3日ぶりに反落。この日発表の米経済指標の結果が伝わると、売買が交錯し上下に大きく振れる場面があった。9月米消費者物価指数(CPI)が予想を上回ると全般ドル買いが先行し一時149.53円付近まで値を上げたものの、アジア時間に日通し高値149.55円が目先レジスタンスとして働くと失速。前週分の米新規失業保険申請件数が予想より弱い内容だったことが意識され、一時148.30円と日通し安値を付けた。
そのあとも方向感に乏しい展開が続いた。グールズビー米シカゴ連銀総裁は米CPIが予想を上回ったことについて「過度に懸念していない」と話したほか、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁は「インフレ圧力の緩和が続く中、米連邦準備理事会(FRB)は一段の利下げを実施していくと予想される」などと発言。市場関係者からは「CPI予想上振れもFRBによる追加利下げを阻むほどではない」「総合、コアともに伸びは依然として減速傾向にあり、最新の数字はこのトレンドを否定するものではない」との声が聞かれる中、引けにかけては米長期金利の低下とともに上値が重くなった。
一方、ボスティック米アトランタ連銀総裁は「最新のインフレ、労働市場データにより、FRBは忍耐強くなれる」「11月の金利据え置きについて、私は間違いなくオープン」「今年の利下げをスキップしても全く問題ない」と述べ、11月金利据え置きの可能性を示唆。2時過ぎに一時149.08円付近まで強含む場面があった。
・ユーロドルは小幅ながら続落。本日発表の米経済指標が強弱入り混じる内容だったことから売買が交錯。相場は方向感が出なかった。
NY午後に入り、ボスティック米アトランタ連銀総裁が11月金利据え置きの可能性を示唆したと伝わると、米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.1158%前後と7月31日以来の高水準を記録。米金利上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出て一時1.0900ドルと8月8日以来約2カ月ぶりの安値を更新した。
ただ、米10年債利回りが低下に転じると買い戻しが優勢となり、1.0938ドル付近まで下げ渋った。
・ユーロ円は3日ぶりに反落。アジア時間に一時163.61円と日通し高値を付けたあとは、欧米株安を受けて円買い・ユーロ売りが進んだ。1時30分過ぎには162.18円と日通し安値を更新した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに小反落。9月米CPIが予想を上回った一方、前週分の米新規失業保険申請件数は予想より弱い内容となると、投資家心理が悪化し売りが出た。前日に史上最高値を更新したあとだけに、高値警戒感や短期的な過熱感も意識され、利益確定目的の売りなども出た。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も3日ぶりに小反落。
・米国債券相場で長期ゾーンは小反発。ボスティック米アトランタ連銀総裁が11月金利据え置きの可能性を示唆すると売りが進行し、利回りは一時4.1158%前後と7月31日以来の高水準を付けた。ただ、30年債入札が「好調」だったことが分かると買い戻しが優勢となり、上げに転じた。
・原油先物相場は3日ぶりに反発。大型ハリケーンの米上陸を手がかりに買いが優勢となった。大型ハリケーン「ミルトン」は「カテゴリー3」の勢力を保って米南部フロリダ州に上陸し、大規模な停電や建物損壊などの被害が報告されるなか、燃料需要が急増した。また、中東情勢の緊迫化に伴う供給不安も相場の支えとなった。
・金先物相場は5日ぶりに反発。9月米CPIは予想を上回った一方で、新規失業保険申請件数は予想より悪化し、強弱まちまちの結果を金先物は上下に大きく振れたが、FRBの利下げサイクルに大きな変化はないと受け止められるなか徐々に買い戻しが優勢となった。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=148.57円(前営業日比▲0.74円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.46円(▲0.85円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0934ドル(▲0.0005ドル)
ダウ工業株30種平均:42454.12ドル(▲57.88ドル)
ナスダック総合株価指数:18282.05(▲9.57)
10年物米国債利回り:4.06%(▲0.01%)
WTI原油先物11月限:1バレル=75.85ドル(△2.61ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2639.3ドル(△13.3ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は3日ぶりに反落。この日発表の米経済指標の結果が伝わると、売買が交錯し上下に大きく振れる場面があった。9月米消費者物価指数(CPI)が予想を上回ると全般ドル買いが先行し一時149.53円付近まで値を上げたものの、アジア時間に日通し高値149.55円が目先レジスタンスとして働くと失速。前週分の米新規失業保険申請件数が予想より弱い内容だったことが意識され、一時148.30円と日通し安値を付けた。
そのあとも方向感に乏しい展開が続いた。グールズビー米シカゴ連銀総裁は米CPIが予想を上回ったことについて「過度に懸念していない」と話したほか、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁は「インフレ圧力の緩和が続く中、米連邦準備理事会(FRB)は一段の利下げを実施していくと予想される」などと発言。市場関係者からは「CPI予想上振れもFRBによる追加利下げを阻むほどではない」「総合、コアともに伸びは依然として減速傾向にあり、最新の数字はこのトレンドを否定するものではない」との声が聞かれる中、引けにかけては米長期金利の低下とともに上値が重くなった。
一方、ボスティック米アトランタ連銀総裁は「最新のインフレ、労働市場データにより、FRBは忍耐強くなれる」「11月の金利据え置きについて、私は間違いなくオープン」「今年の利下げをスキップしても全く問題ない」と述べ、11月金利据え置きの可能性を示唆。2時過ぎに一時149.08円付近まで強含む場面があった。
・ユーロドルは小幅ながら続落。本日発表の米経済指標が強弱入り混じる内容だったことから売買が交錯。相場は方向感が出なかった。
NY午後に入り、ボスティック米アトランタ連銀総裁が11月金利据え置きの可能性を示唆したと伝わると、米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.1158%前後と7月31日以来の高水準を記録。米金利上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出て一時1.0900ドルと8月8日以来約2カ月ぶりの安値を更新した。
ただ、米10年債利回りが低下に転じると買い戻しが優勢となり、1.0938ドル付近まで下げ渋った。
・ユーロ円は3日ぶりに反落。アジア時間に一時163.61円と日通し高値を付けたあとは、欧米株安を受けて円買い・ユーロ売りが進んだ。1時30分過ぎには162.18円と日通し安値を更新した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに小反落。9月米CPIが予想を上回った一方、前週分の米新規失業保険申請件数は予想より弱い内容となると、投資家心理が悪化し売りが出た。前日に史上最高値を更新したあとだけに、高値警戒感や短期的な過熱感も意識され、利益確定目的の売りなども出た。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も3日ぶりに小反落。
・米国債券相場で長期ゾーンは小反発。ボスティック米アトランタ連銀総裁が11月金利据え置きの可能性を示唆すると売りが進行し、利回りは一時4.1158%前後と7月31日以来の高水準を付けた。ただ、30年債入札が「好調」だったことが分かると買い戻しが優勢となり、上げに転じた。
・原油先物相場は3日ぶりに反発。大型ハリケーンの米上陸を手がかりに買いが優勢となった。大型ハリケーン「ミルトン」は「カテゴリー3」の勢力を保って米南部フロリダ州に上陸し、大規模な停電や建物損壊などの被害が報告されるなか、燃料需要が急増した。また、中東情勢の緊迫化に伴う供給不安も相場の支えとなった。
・金先物相場は5日ぶりに反発。9月米CPIは予想を上回った一方で、新規失業保険申請件数は予想より悪化し、強弱まちまちの結果を金先物は上下に大きく振れたが、FRBの利下げサイクルに大きな変化はないと受け止められるなか徐々に買い戻しが優勢となった。
(中村)