NY為替見通し=米新規失業保険申請件数や10月米製造業PMI速報値などに要注目か

 本日のNY為替市場のドル円は、中東の地政学リスクや本邦通貨当局のドル売り・円買い介入の可能性に警戒しながら、米新規失業保険申請件数や10月米製造業・サービス業PMI速報値などを見極めていくことになる。

 米新規失業保険申請件数は24.2万件と予想されており、10月雇用統計の調査対象週の10月12日週の24.1万件からの増加が見込まれている。10月12日週の失業保険継続受給者数は187.5万人と予想されており、前週の186.7万人からの増加が見込まれている。

 予想通りに雇用情勢が悪化していた場合、来週発表される10月の雇用統計への警戒感が高まることで、ドル円の上値を抑える要因となる。

 米10月の雇用統計の予想は、失業率は4.1%で9月と変わらずだが、非農業部門雇用者数は、ハリケーンの影響で、前月比+13.5万人と9月の同比+25.4万人からの減少が見込まれている。

 ドル円は、7月31日の植田ショックの時の高値153.88円に迫っているが、神田前財務官がボラティリティーの上昇を念頭に円買い介入の目安としていたと思われるボリンジャー・バンド+2σは154.00円に位置している。
 27日の衆議院議員総選挙の前に、争点となっている物価高対策のためのドル売り・円買い介入が行われる可能性にも警戒しておきたい。

 また、本日も引き続き、イスラエルとイランの軍事衝突激化に関するヘッドラインには警戒しておきたい。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値目処(めど)は、153.88円(7/31高値)

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目処(めど)は、151.40円(200日移動平均線)


(山下)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。