ニューヨーク外国為替市場概況・25日 ドル円、反発

 25日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反発。終値は152.31円と前営業日NY終値(151.83円)と比べて48銭程度のドル高水準だった。21時前に一時151.70円付近まで値を下げたものの、アジア時間に付けた日通し安値151.46円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。200日移動平均線が位置する151.42円も引き続き重要なサポートとして意識された。
 9月米耐久財受注額や10月米ミシガン大学消費者態度指数確報値が予想を上回ると、一時は4.17%台まで低下した米10年債利回りが4.24%台まで上昇。米金利上昇に伴うドル買いも入り、4時過ぎには152.38円と日通し高値を更新した。
 米連邦準備理事会(FRB)による利下げペースが鈍化するとの見方が根強い中、米長期金利は上昇傾向を維持。11月の米大統領選でトランプ前大統領の勢いが増していると見る向きもあり、米金利上昇につながった。

 ユーロドルは反落。終値は1.0796ドルと前営業日NY終値(1.0828ドル)と比べて0.0032ドル程度のユーロ安水準だった。欧州時間発表の10月独Ifo企業景況感指数が予想を上回ったことや、シムカス・リトアニア中銀総裁が「0.50%利下げの根拠は見当たらない」と発言したことを受けて、22時前には一時1.0839ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、買い戻しはあくまでポジション調整の域を出ず長続きしなかった。米長期金利が上昇に転じるとユーロ売り・ドル買いがじわりと強まり、4時30分過ぎに一時1.0793ドルと日通し安値を更新した。欧州中央銀行(ECB)が12月に大幅利下げを実施するとの見方も根強い。

 ユーロ円は小反発。終値は164.43円と前営業日NY終値(164.40円)と比べて3銭程度のユーロ高水準。21時前に一時164.27円付近まで値を下げたものの、23時過ぎには164.79円と日通し高値を付けた。ただ、引けにかけては再び164.27円付近まで押し戻された。
 ドル相場となったためユーロ円自体は方向感が出にくい状況だった。さらに、27日投開票の衆院選を前に様子見ムードも強く、円絡みの取引は手控えられた面もあったようだ。30-31日には日銀金融政策決定会合も控えている。

本日の参考レンジ
ドル円:151.46円 - 152.38円
ユーロドル:1.0793ドル - 1.0839ドル
ユーロ円:163.95円 - 164.79円

(中村)
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