NYマーケットダイジェスト・31日 株安・円高

(31日終値)
ドル・円相場:1ドル=152.03円(前営業日比▲1.39円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=165.48円(▲1.07円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0884ドル(△0.0028ドル)
ダウ工業株30種平均:41763.46ドル(▲378.08ドル)
ナスダック総合株価指数:18095.15(▲512.78)
10年物米国債利回り:4.28%(▲0.02%)
WTI原油先物12月限:1バレル=69.26ドル(△0.65ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2749.3ドル(▲51.5ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)   
     <発表値>   <前回発表値>
10月米企業の人員削減数
前年比    50.9%       53.4%
7-9月期米単位労働コスト・速報値
前期比年率 0.8%        0.9%
9月米個人所得
前月比    0.3%       0.2%
9月米個人消費支出(PCE)
前月比    0.5%       0.2%
9月米PCEデフレーター
前年同月比  2.1%       2.2%
9月米PCEコア・デフレーター
前月比    0.3%       0.1%
前年同月比  2.7%       2.7%
前週分米新規失業保険申請件数
      21.6万件      22.7万件
前週分米失業保険継続受給者数  
      186.2万人     189.7万人
10月米シカゴ購買部協会景気指数  
       41.6        46.6

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は5営業日ぶりに反落。米10年債利回りが4.33%台まで上昇すると買いが強まり、23時過ぎには153.05円付近まで値を上げた。ただ、ダウ平均が軟調に推移したため上値は限定的。米金利が4.25%台まで一転低下したことも嫌気され、3時30分過ぎには本日安値となる151.84円まで値を下げ、その後の戻りも鈍かった。
 アジア時間に植田日銀総裁が定例記者会見でこれまで繰り返してきた政策判断に「時間的な余裕はある」との表現を今後は使わないなど、総じてタカ派的な見解を示したことが引き続き重しとなった面もあった。

・ユーロドルは4日続伸。欧州時間からの底堅い地合いが継続し、22時30分過ぎには一時1.0888ドルと日通し高値を更新した。その後はポンドドルの急落につれたほか、欧州株安も重しとなり1.08ドル台半ばまで伸び悩む場面があったが、米長期金利の低下が支えとなるなど下値は堅かった。
 なお、ポンドドルは23時前から断続的な売りが持ち込まれた。市場では「月末のロンドンフィキシングに向けたフローが出たのでは」との指摘もあり、23日安値の1.2908ドルを下抜けて1.2844ドルと8月15日以来の安値を付けた。

・ユーロ円は5営業日ぶりに反落。ドル円やユーロドルの上昇につれて166.36円付近まで値を上げる場面があったが上値は限られた。欧米株安でリスク回避の売りが優勢になると165.03円付近まで一転下落した。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落。昨日の取引終了後に発表した決算が予想を下回ったマイクロソフトが大きく売られ、ハイテク株全般に売りが波及した。明日の10月米雇用統計を前に持ち高調整の売りも重なり、指数は一時440ドル近く下げた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指は続落した。エヌビディアなど半導体株の下げが目立った。

・米国債券相場で長期ゾーンは小反発。中期債が売られたことが波及し、利回りは一時4.33%まで上昇した。ただ、翌日に10月米雇用統計を控えて持ち高を一方向に傾ける動きは限られた。

・原油先物相場は小幅に続伸。大きな動きではなかったものの、エネルギー需要の動向を左右する中国の景気に底打ち感が生じてきたことが下支えとなっている。

・金先物相場は6営業日ぶりに大幅反落。中東情勢への懸念や米大統領選を控えた警戒感によるリスク回避で金を買う動きが一服。最高値を更新しながら上昇が続いてきた流れに対する調整の動きが強まった。NY序盤に発表された9月米PCEデフレーターが総じて落ち着いた動きを示したことも調整の売りを誘った。


(越後)
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