NYマーケットダイジェスト・30日 株安・ユーロ高

(30日終値)
ドル・円相場:1ドル=153.42円(前営業日比△0.06円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=166.55円(△0.64円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0856ドル(△0.0037ドル)
ダウ工業株30種平均:42141.54ドル(▲91.51ドル)
ナスダック総合株価指数:18607.93(▲104.82)
10年物米国債利回り:4.30%(△0.05%)
WTI原油先物12月限:1バレル=68.61ドル(△1.40ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2800.8ドル(△19.7ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)   
       <発表値>  <前回発表値>
米MBA住宅ローン申請指数 (前週比)  
        ▲0.1%     ▲6.7%
10月ADP全米雇用報告   
        23.3万人   15.9万人・改
7-9月期米国内総生産(GDP)速報値 (前期比年率)  
        2.8%       3.0%
7-9月期米GDP個人消費・速報値 (前期比年率)    
        3.7%        2.8%
7-9月期米コアPCE・速報値 (前期比年率)   
        2.2%       2.8%
9月米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数)
前月比      7.4%       0.6%
前年同月比   2.2%      ▲4.3%

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は小幅に4日続伸。欧州時間に一時152.78円まで下落したものの、昨日安値の152.76円が目先のサポートとして意識されると反発。10月ADP全米雇用報告が23.3万人増と市場予想(11.4万人増)より強い結果となり、米長期金利が上昇するにつれて日通し高値となる153.49円まで切り返した。
 その後は10年債利回りが4.19%台まで低下した場面では152.87円付近まで下押ししたが、利回りが4.30%台まで一転上昇すると153.43円付近まで切り返すなど、米金利の動向に振らされる展開となった。週後半にかけて日銀金融政策決定会合や10月米雇用統計を控えていることもあり、ポジションを一方向に傾けづらい面もあった。

・ユーロドルは3日続伸。良好な米雇用指標を受けて1.0808ドルまで下押しする場面があったが、下値は堅かった。独10年債利回りが7月29日以来の水準まで上昇幅を拡大すると1.0871ドルまで上値を伸ばした。
 ポンドドルは荒い値動き。7月の総選挙での政権交代後、初となる労働党による予算案発表を前に警戒売りが先行し、一時1.2937ドルまで下落した。リーブズ財務相が発表した予算案では国民保険料の引き上げなどで400億ポンド規模の増税が明らかになった。また、予算責任局(OBR)が発表したインフレ目標が上方修正されたことで英利下げ観測が後退し、英長期金利の上昇とともにポンド買いが優勢に。一時1.3043ドルまで買い上げられたが、それでも利下げを期待する向きは依然として根強く、一巡すると1.2960ドル台まで押し戻された。

・ユーロ円は4日続伸。一時165.51円まで下げる場面も見られたが、独金利上昇を手掛かりにユーロ高が進むと7月30日以来の高値となる166.60円まで上昇。その後も引けにかけて高値圏を維持した。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続落。半導体関連株を中心に持ち高調整の売りが目立った。半面、好決算を受けてビザが大幅高となったほか、同業のアメリカン・エクスプレスも買われたことが下値を支えた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指は5営業日ぶりに反落した。前日に史上最高値を更新したこともあり、いったん利益を確定する動きが出た。

・米国債券相場で長期ゾーンは反落。10月ADP全米雇用報告が良好な内容となったことを背景に売りが先行。その後は買い戻しが入る場面も見られたが、引き続き米大統領選を睨んで売り意欲が強かった。

・原油先物相場は3営業日ぶりに反発。石油輸出国機構(OPEC)加盟国ほか主要産油国による枠組みOPECプラスが増産を延期するとの観測が下支えの要因。米エネルギー省(EIA)週間石油在庫(10/25時点)で、原油在庫は-51.5万バレル(前週 +547.4万バレル)と小幅な取り崩しに転じたが、直後の原油相場の反応は乏しかった。

・金先物相場は大幅に5営業日続伸。落ち着ききれない中東情勢や、米大統領選挙を控えた不透明感が引き続き支え。中国景況に関する警戒感のくすぶりもあって、リスク回避資産である金が買われ、史上最高値を更新する流れが続いている。

(越後)
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