NYマーケットダイジェスト・23日 ダウ・金、史上最高値・ユーロ安

(23日終値)
ドル・円相場:1ドル=143.61円(前営業日比▲0.24円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.57円(▲1.02円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1111ドル(▲0.0051ドル)
ダウ工業株30種平均:42124.65ドル(△61.29ドル)
ナスダック総合株価指数:17974.27(△25.95)
10年物米国債利回り:3.75%(△0.01%)
WTI原油先物11月限:1バレル=70.37ドル(▲0.63ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2652.5ドル(△6.3ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
9月米製造業PMI速報値
        47.0       47.9
9月米サービス部門PMI速報値
        55.4       55.7
9月米総合PMI速報値
        54.4       54.6

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は3日ぶりに反落。20時過ぎに一時143.17円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁が「今後の利下げは小幅なステップを見込む」と述べたことや、ボスティック米アトランタ連銀総裁が「今回の会合での0.50%利下げは将来の利下げのペースを確定させるものではない」と発言したことを受けた。米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いが出ると一時144.34円付近まで値を上げた。
 ただ、アジア時間に付けた日通し高値144.46円が目先レジスタンスとして意識されると失速した。米長期金利が低下に転じたタイミングで一時143.26円付近まで下押しした。グールズビー米シカゴ連銀総裁が「今後1年でさらに多くの利下げを予想」「先週の米連邦準備理事会(FRB)の0.50%利下げを支持」「金利は大幅に低下する必要がある」と話したことも相場の重し。

・ユーロドルは下落。欧州時間発表の仏・独・ユーロ圏の9月製造業・サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値が軒並み予想より弱い内容だったことが分かると、欧州景気の不透明感が意識されてユーロ売りが進行。日本時間夕刻に一時1.1083ドルと日通し安値を付けた影響が残った。なお、市場では「欧州中央銀行(ECB)が追加利下げを前向きに検討する可能性が意識された」との声が聞かれた。
 もっとも、NY市場に入ると買い戻しが優勢となり下げ幅を縮めた。欧州入り後に急ピッチで下落した反動が出て、23時30分過ぎには1.1143ドル付近まで下値を切り上げた。一目均衡表基準線1.1102ドルや転換線1.1095ドルがサポートとして意識された面もあった。

・ユーロ円は3日ぶり反落。ユーロ圏経済指標の悪化を受けて、20時過ぎに一時159.05円と本日安値を付けたものの、23時過ぎには160.53円付近まで持ち直した。ただ、買い戻しが一巡すると再び弱含み、159.31円付近まで押し戻された。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は小幅ながら3日続伸し、史上最高値を更新した。米大幅利下げが景気を支えるとの期待が引き続き相場の支えとなった。ただ、連日で史上最高値を更新し、過熱感や高値警戒感も意識されやすく、上値は重かった。指数は下げに転じる場面もあった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小反発。

・米国債券相場で長期ゾーンは小幅ながら5日続落。米株式市場でダウ平均が連日史上最高値を更新する中、相対的に安全資産とされる米国債に売りが出た。ただ、グールズビー米シカゴ連銀総裁の発言などを手掛かりに買いが入ると、上げに転じる場面もあった。

・原油先物相場は下落。欧州や米国で発表された9月製造業・サービス部門PMI速報値が軒並み予想より弱い内容だったことが分かると、欧州や米国の景気の不透明感が意識され、売りが優勢となった。もっとも、中東情勢の緊張を背景として一時上昇する場面も見られた。

・金先物相場は4日続伸。中東情勢の緊張を背景として買いが先行すると、一時は2659.8ドルと中心限月として過去最高値を更新した。

(中村)
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