欧州マーケットダイジェスト・25日 株高・金利低下・ドル底堅い

(25日終値:26日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=154.32円(25日15時時点比△0.06円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.82円(△0.17円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0486ドル(△0.0007ドル)
FTSE100種総合株価指数:8291.68(前営業日比△29.60)
ドイツ株式指数(DAX):19405.20(△82.61)
10年物英国債利回り:4.343%(▲0.043%)
10年物独国債利回り:2.210%(▲0.032%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
11月独Ifo企業景況感指数
        85.7        86.5

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は下値が堅かった。トランプ次期米大統領は22日、米財務長官に投資ファンド経営者のベッセント氏を指名すると発表。同氏は財政規律を重視しており、トランプ次期政権の政策で財政赤字が急拡大するとの過度な懸念が後退すると、米長期金利が急低下。米金利低下に伴う円買い・ドル売りが入ると一時153.63円付近まで下押しした。
 ただ、アジア時間に付けた日通し安値153.55円が目先サポートとして意識されると下げ渋った。市場参加者の間ではベッセント氏が米メディアとのインタビューで示した「大型減税などが一番のプライオリティである」「ドルは世界の基軸通貨としての地位を維持していく」との見解をドル高容認と受け止める向きもあり、2時前には154.52円付近まで持ち直した。

・ユーロドルは一進一退。日本時間夕刻に一時1.0449ドル付近まで値を下げたものの、週明け早朝取引で付けた日通し安値1.0429ドルが目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢に。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.28%台まで低下したこともユーロ買い・ドル売りを促し、23時過ぎに一時1.0530ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、米長期金利の低下に伴うドル売りが一服すると、1.0467ドル付近まで押し戻された。ポンドドルが一時1.2542ドル、豪ドル米ドルが0.6487米ドルと日通し安値を更新するなど、全般ドルが底堅い動きとなった影響も受けた。

・ユーロ円はもみ合い。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は大きな方向感が出なかった。

・ロンドン株式相場は3日続伸。前週末の米国株や本日の日本株が上昇した流れを受けて英株にも買いが波及した。本日の米国株が底堅く推移していることも相場の支援材料。リオ・ティントやグレンコアなど素材株が買われたほか、HSBCやバークレイズなど金融株が値上がりした。半面、BPやシェルなどエネルギー株が売られた。

・フランクフルト株式相場は3日続伸。前週末の米国株や本日の日本株が上昇した流れを引き継いで買いが先行したものの、そのあとは狭いレンジでのもみ合いに終始した。個別ではアディダス(3.17%高)やポルシェ(2.77%高)、ザルトリウス(2.65%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は上昇。米債安につれた。

(中村)
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