欧州マーケットダイジェスト・26日 株安・円高

(26日終値:27日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=153.32円(26日15時時点比▲0.39円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=160.53円(▲0.49円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0470ドル(▲0.0005ドル)
FTSE100種総合株価指数:8258.61(前営業日比▲33.07)
ドイツ株式指数(DAX):19295.98(▲109.22)
10年物英国債利回り:4.353%(△0.010%)
10年物独国債利回り:2.187%(▲0.023%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は頭が重かった。トランプ次期米大統領がメキシコとカナダ、中国を対象に関税を強化する方針を示すと、米国と各国の貿易摩擦が激化するとの見方から、アジアや欧州の株式相場が軟調に推移。投資家がリスク回避姿勢を強め、円買い・ドル売りが優勢となった。22時過ぎには一時152.99円と11日以来の安値を更新した。
 売り一巡後はじりじりと下値を切り上げて153.72円付近まで下げ渋ったものの、戻りは限定的だった。市場では「米感謝祭ウィークに入り、市場流動性が低下する中、ポジション調整目的のドル売りが出やすい」との指摘もあった。

・ユーロドルは伸び悩み。トランプ次期米大統領による関税強化の発言を受けてユーロ売り・ドル買いが出る場面もあったが、欧州からの輸入品については具体的な言及がなく、欧州市場ではユーロを買い戻す動きが目立った。米感謝祭を前にポジション調整目的のユーロ買い・ドル売りも入りやすく、21時30分前に一時1.0545ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、買い戻しはあくまでポジション調整の域を出ず長続きしなかった。米長期金利が再び上昇したことも相場の重しとなり、1時30分前には1.0464ドル付近まで押し戻された。市場では「トランプ氏が掲げる関税政策により米国内のインフレ圧力が高まることから、実効性に懐疑的な見方も広がっており、米長期金利の上昇を背景としたドル買いも入りやすい」との声が聞かれた。

・ユーロ円は一転下落した。日本時間夕刻に一時162.01円と日通し高値を付けたものの、前日の高値162.12円がレジスタンスとして働くと失速。トランプ次期米大統領による関税強化発言を受けて、欧州株相場の下落とともにリスク・オフの円買い・ユーロ売りが優勢になると一時160.39円と日通し安値を更新した。

・ロンドン株式相場は4日ぶりに反落。トランプ次期米大統領による関税強化発言を受けて、米国と各国の貿易摩擦が激化するとの見方から、投資家がリスク回避姿勢を強めた。リオ・ティントやグレンコアなど素材株が売られたほか、BPやシェルなどエネルギー株が値下がりした。

・フランクフルト株式相場は4日ぶりに反落。トランプ次期米大統領による関税強化発言を受けて、米国と各国の貿易摩擦が激化するとの見方から、欧州株はほぼ全面安となった。個別ではダイムラー・トラック・ホールディング(6.01%安)やバイエル(5.19%安)、フォルクスワーゲン(2.38%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は英国債が下落した一方、独国債が上昇した。

(中村)
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