欧州マーケットダイジェスト・28日 株高・金利低下・円下げ渋り

(28日終値:29日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=151.49円(28日15時時点比▲0.03円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.86円(△横ばい)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0553ドル(△0.0003ドル)
FTSE100種総合株価指数:8281.22(前営業日比△6.47)
ドイツ株式指数(DAX):19425.73(△163.98)
10年物英国債利回り:4.275%(▲0.020%)
10年物独国債利回り:2.127%(▲0.033%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
11月ユーロ圏消費者信頼感指数
(確定値)   ▲13.7      ▲13.7
11月ユーロ圏経済信頼感指数
        95.8      95.7・改
11月独消費者物価指数(CPI)速報値
(前月比)   ▲0.2%      0.4%
(前年比)   2.2%       2.0%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は伸び悩み。「米政権の検討している追加の対中半導体規制が以前想定されていたより厳しい措置には至らない見通し」との一部報道を受けて、投資家心理が改善すると欧州株相場が上昇。リスク・オンの円売り・ドル買いが先行し、一時151.95円と日通し高値を更新した。トランプ次期米大統領の関税政策に対する過度な警戒が後退する中、対メキシコペソ中心に円売りが強まった影響も受けた。
 ただ、200日移動平均線が位置する152.00円がレジスタンスとして意識されると上値が重くなった。NY市場が感謝祭の祝日で休場となる中、24時過ぎには151.41円付近まで下押しした。
 なお、メキシコペソ円は19時30分前に7.52円まで値を上げたものの、NY時間に入ると7.41円付近まで上げ幅を縮めた。

・ユーロドルは一進一退。米感謝祭当日で市場参加者が極端に減少する中、目先のポジション調整が相場を主導した。米政府による中国半導体規制に対する警戒感の後退で欧州株相場が上昇するとユーロ買い・ドル売りが入った。半面、アルマン仏財務相は「予算が可決されなければフランスが制御不能に陥るリスク」などと発言。連立政権が崩壊し総選挙を前倒しして行うことになったドイツに続き、予算成立が危ぶまれるフランスでも政権崩壊の可能性が意識された。ビルロワドガロー仏中銀総裁が「12月に利下げする理由は十分にあり、規模についてはオープンな姿勢を維持すべき」と述べたことも相場の重しとなった。

・ユーロ円は日本時間夕刻に一時160.34円と日通し高値を付けたものの、NY市場に入ると159.57円付近まで下押しした。もっとも、東京時間に付けた日通し安値159.51円が目先サポートとして意識されると下げ渋った。
 米市場が感謝祭で休場のため積極的な売買が手控えられ、狭いレンジでもみ合った。

・ロンドン株式相場は小幅ながら続伸。米政府による中国半導体規制に対する警戒感が後退すると買い先行で始まったものの、そのあとは次第に値動きが細った。米国が感謝祭の祝日で休場となったため、積極的な売買は手控えられた。ナショナルグリッドやSSEなど公共事業株が買われた半面、セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が売られた。

・フランクフルト株式相場は3日ぶりに反発。「米政権の検討している追加の対中半導体規制が以前想定されていたより厳しい措置には至らない見通し」との報道を受けて投資家心理が改善すると、買いが広がった。個別ではエアバス(4.15%高)やシーメンス・エナジー(3.64%高)、ダイムラー・トラック・ホールディング(2.60%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は上昇した。

(中村)
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