NY為替見通し=10月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数に要注目か

 本日のNY為替市場のドル円は、10月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数を受けた米10年債利回りの動向を見極めていくことになる。
 また、引き続きトランプ次期米大統領によるSNSなどでの突発的な発言、ウクライナや中東情勢に関するヘッドラインには警戒しておきたい。

 10月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数は、ハリケーンやストライキにも関わらず、747.5万件と予想されており、9月の744.3万件からの増加が見込まれている。

 今週末に発表される11月米雇用統計との関連性は薄いものの、10月の雇用統計では、雇用者数を算出する事業所調査の回答率が47.4%に留まっていたことで、10月の求人件数が予想通りに増加していた場合は、10月の非農業部門雇用者数が速報値の前月比+1.2万人から上方修正される可能性が高まるため、ポジティブサプライズには警戒しておきたい。

 一方で、予想を下回った場合は、9月分が速報値の+25.4万人から+22.3万人へ下方修正され、8月分も改定値の+15.9万人から+7.8万人へ下方修正され、合計で11.2万人の下方修正となっていたように、労働市場の悪化傾向が示唆されることになる。

 すなわち、6日に発表される米11月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が20万人程度の増加が見込まれており、10月分も上方修正されることが見込まれているものの、ネガティブサプライズとなる可能性が高まることになる。

 12月17-18日のFOMCでの0.25%の利下げ確率は、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」では75%程度まで上昇している。
 今後は、本日の10月求人件数、11月のADP全米雇用報告(12/4発表)、11月の米雇用統計(12/6発表)や消費者物価指数(12/11発表)などの数字を確認して、利下げなのか、それとも据え置かれるのかを見極めていくことになる。

 ドル円の上値目処(めど)は、150.75円(12/2高値)

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目処(めど)は、149.08円(12/2安値)


(山下)
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