NYマーケットダイジェスト・4日 株高・ドル下げ渋り(2)

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発。昨日引け後の決算が好感されて顧客管理ソフト大手セールスフォースが11%超上昇し、指数を大きく押し上げた。弱い米経済指標が相次ぎ米利下げ観測が高まっていることも相場を後押しした。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指は4日続伸した。アルファベットやオラクルなどの上昇が目立ち、連日で史上最高値を更新した。

・米国債券相場で長期ゾーンは3営業日ぶりに反発。時間外では欧州債の下落につれたほか、ムサレム米セントルイス連銀総裁のタカ派的な見解が伝わると利回りは一時4.27%台まで上昇した。ただ、11月米ISM非製造業景況指数が悪化すると一転して買い戻しの動きとなった。なお、パウエルFRB議長は討論会で景気判断に対して強気な発言をした一方で、今後の金融政策については慎重な姿勢を示した。

・原油先物相場は反落。この日に発表された米経済指標は市場予想を下回る結果が目立ち、今後のエネルギー需要の弱まりを懸念した売りが進んだ。時間外に70.50ドル前後まで上昇していたところから、68ドル半ばまで軟調に推移した。米エネルギー省(EIA)の週間在庫統計で原油は取り崩しだったものの、市場はガソリンや中間留分の積み増し拡大を気にしたもよう。

・金先物相場は続伸。11月ADP全米雇用報告が市場予想に届かず、同月の米サービス部門PMI改定値やISM非製造業景況指数も予想より弱かった。さえない米経済指標を受けて、リスク回避資産とされる金は強含む展開となった。一巡後は利益確定売りに押されるも下げ幅は限られた。


(越後)
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