NYマーケットダイジェスト・5日 株安・ユーロ高

(5日終値)
ドル・円相場:1ドル=150.10円(前営業日比▲0.49円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=158.91円(△0.61円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0586ドル(△0.0075ドル)
ダウ工業株30種平均:44765.71ドル(▲248.33ドル)
ナスダック総合株価指数:19700.26(▲34.86)
10年物米国債利回り:4.17%(▲0.01%)
WTI原油先物1月限:1バレル=68.30ドル(▲0.24ドル)
金先物2月限:1トロイオンス=2648.4ドル(▲27.8ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)  
      <発表値>     <前回発表値>
11月米企業の人員削減数 (前年比)             
       26.8%         50.9%
10月カナダ貿易収支
    9.2億カナダドルの赤字 13.0億カナダドルの赤字・改
10月米貿易収支  
      738億ドルの赤字   838億ドルの赤字・改
前週分米新規失業保険申請件数
       22.4万件       21.5万件・改
前週分米失業保険継続受給者数
       187.1万人      189.6万人・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ユーロドルは3日続伸。内閣不信任案可決を受けてバルニエ仏首相が辞任したが、極右・国民連合(RN)を実質的に率いるルペン氏が「今後数週間で2025年度の予算を可決できる」との見解を示すと、仏政局を巡る懸念が後退し仏国債のリスクプレミアムが低下。独長期金利が上昇したことも相まって一時1.0589ドルと本日高値を付けた。11月29日高値の1.0597ドルが目先のレジスタンスとして意識されると1.0551ドル付近まで伸び悩む場面も見られたが、米10年債利回りが低下に転じたこともあり下値は堅かった。

・ドル円は反落。米10年債利回りが4.22%台まで上昇したことも支えに150.70円前後まで値を上げたが、東京市場で付けた高値150.78円には届かなかった。その後は米金利の一転低下に伴って徐々に上値を切り下げる動きに。「米カリフォルニア州北部でマグニチュード7の地震が発生、津波の可能性もあり」との報道が伝わったことも売り材料視され150円を割り込む場面も見られた。市場では足元で発表された米経済指標が弱いため、「11月米雇用統計に対する警戒感が高まっている」との指摘があった。

・ユーロ円は3日続伸。仏政局を巡る不透明感がいったん落ち着いたとの見方からユーロ高が進行。一時159.39円まで買い上げられた。その後はドル円が下げた影響などから158.49円近辺まで伸び悩んだが下値は限られた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反落。11月米雇用統計を6日に控えるなか、持ち高調整の売りが優勢となった。4日にCEOがNYマンハッタンで撃たれて死亡したユナイテッドヘルス・グループが5%の大幅安となり、指数を押し下げた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指は5営業日ぶりに反落した。連日で史上最高値を更新していただけに目先の利益を確定する動きが出た。

・米国債券相場で長期ゾーンは続伸。持ち高調整の売りが散見され、利回りは一時4.22%台まで上昇した。ただ、足元で弱い米経済指標が目立っているため、11月米雇用統計への警戒感から引けにかけて買い戻しが強まった。

・原油先物相場は小幅に続落。この日オンラインで開かれた石油輸出国機構(OPEC)プラスの閣僚級会合では、予想通りに減産期間の延長が決定された。8カ国による自主減産の縮小は従来予定から3カ月遅らせて来年4月から開始、協調減産の解除については1年延長した2026年末とした。
 会合結果を受け、時間外で売り先行の原油先物は反発するも69ドル前半で頭を抑えられた。上値の重さを確認すると、68ドル前半まで水準を切り下げて終えた。

・金先物相場は3日ぶりに反落。前週分の米新規失業保険申請件数が市場予想より悪かったものの、上値の伸びは限られた。翌日に11月米雇用統計を控えているため、一巡後は断続的に持ち高調整の売りが持ち込まれた。なおワールド・ゴールド・カウンシルによれば、「11月の現物金を裏付けとするETF」は世界全体で資金の流出が流入を上回った。月間の流出超は4月以来となる。


(越後)
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