NYマーケットダイジェスト・10日 株安・金利上昇・ドル高

(10日終値)
ドル・円相場:1ドル=151.95円(前営業日比△0.74円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.97円(△0.40円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0527ドル(▲0.0027ドル)
ダウ工業株30種平均:44247.83ドル(▲154.10ドル)
ナスダック総合株価指数:19687.24(▲49.45)
10年物米国債利回り:4.23%(△0.03%)
WTI原油先物1月限:1バレル=68.59ドル(△0.22ドル)
金先物2月限:1トロイオンス=2704.7ドル(△18.9ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
7-9月期米非農業部門労働生産性改定値
(前期比)   2.2%       2.2%

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は続伸。明日11日の11月米消費者物価指数(CPI)や12日の11月米卸売物価指数(PPI)など米物価指標の発表を控える中、米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.24%台まで上昇すると全般ドル買いが先行した。本日のNYオプションカット(日本時間24時)前後から対ユーロ中心にドル買いが強まった影響も受けて、1時過ぎには152.18円と11月27日以来の高値を付けた。市場では「一目均衡表雲の上限150.52円や転換線150.30円を上抜けたことで、テクニカル的な買いが入りやすかった」との声も聞かれた。
 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時106.64まで上昇した。

・ユーロドルは3日続落。米長期金利の上昇に伴うドル買いが入ったほか、欧州中央銀行(ECB)の利下げ継続観測がユーロの重しとなった。NYオプションカット前後にユーロ売り・ドル買いのフローが観測されると一時1.0499ドルと日通し安値を更新した。市場では「欧州経済の不透明感などを背景にECBが来年にかけて利下げを続けるとの観測は根強い」との指摘があった。

・ユーロ円は続伸。ただ、NY市場に限れば狭いレンジでのもみ合いに終始した。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は大きな方向感が出なかった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は4日続落。明日11日の11月米CPIや12日の11月米PPIなど、米物価指標の発表を前に持ち高調整目的の売りがやや優勢となった。個別ではエヌビディアやキャタピラー、メルクなどの下げが目立った。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続落した。

・米国債券相場で長期ゾーンは続落。明日11日の11月米CPIや10年債入札など、重要イベントを前に持ち高調整目的の売りが出た。

・原油先物相場は続伸。中国の景気浮揚期待で石油需要が高まるとの予想が下値を支えたが、ドル高が進んだことを受け、ドルで取引される原油先物は割高感となることで上値も抑えられた。

・金先物相場は3日続伸。引き続きシリアをはじめとした中東情勢への懸念や、週末発表された中国人民銀行による金購入再開の発表以来の流れが続き3日続伸して引けた。明日はカナダ銀行(中銀)の利下げが予想されるなど、12月の最後の政策決定会合で多くの国が利下げに傾くとの思惑も、金利のつかない金先物の買い支えになった。

(中村)
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