9日香港株=方向感に乏しいか、米雇用統計の発表控え様子見

 9日の香港市場は方向感に乏しい相場か。NY市場はカーター元米大統領の国葬にあわせて9日に休場する上、12月の米雇用統計の発表を10日に控え、内容を見極めたいとの雰囲気が強いと予想する。労働市場の動向次第で米連邦準備理事会(FRB)が追加利下げに一段と慎重になりかねない。

 ハンセン指数の前日終値は昨年11月26日以来およそ1カ月半ぶりの安値を更新しており、値ごろ感からの買いが入りやすい。ただ、中国と米国の対立激化や、中国景気の先行きに対する不安は根強い。中国国家統計局がきょうの寄り付き後に発表する12月の物価統計が注目の材料となるだろう。

 8日のNY株式相場はダウ平均が3営業日ぶりに反発した一方、ハイテク株比率が高いナスダック総合が小幅に続落した。同日発表の12月ADP民間部門雇用者数が予想を下回る増加にとどまったものの、米10年債利回りが一時4.730%と4月25日以来の水準まで上昇したことで上値の重しとなった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は英金融大手のHSBC(00005)と中国ネット通販大手のアリババ集団(09988)が香港終値を上回った半面、電気自動車メーカーの理想汽車(02015)が下回って引けた。
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