東京外国為替市場概況・10時 ドル円、上値が重い

 16日の東京外国為替市場でドル円は上値が重い。10時時点では156.18円とニューヨーク市場の終値(156.47円)と比べて29銭程度のドル安水準だった。昨日の円買いの流れが続き156.20円まで下押ししたが、東京が休場だった日を除くと12月下旬以来に156円台前半で始まったことで、東京勢が本格参入すると値ごろ感からドル買いが出た。また、次期米財務長官の指名が予定されているベッセント氏が「ドルが世界の準備通貨であり続けるようにする必要がある」と発言したことも支えになり156.52円まで一時上値を伸ばした。しかし、上値の重さを確認すると10時過ぎには156.06円まで弱含んでいる。

 ユーロドルはもみ合い。10時時点では1.0299ドルとニューヨーク市場の終値(1.0289ドル)と比べて0.0010ドル程度のユーロ高水準だった。対円や対豪ドルでドルが売られるとユーロドルも1.0300ドルまで上値を広げた。ただ、買いの勢いも弱く1.0290ドル台を中心にしたもみ合いから抜け出せていない。
 なお、豪ドルは対ドルで0.6246ドル、対円で97.70円まで一時上昇した。12月豪雇用統計では新規雇用者数が5.63万人増と市場予想の1.50万人増を上回る強い結果となったことに反応した。もっとも、正規雇用者数が2.37万人減となり、新規雇用者の増加が非正規雇用だったことで買いの勢いは限定的だった。

 ユーロ円は弱含み。10時時点では160.85円とニューヨーク市場の終値(160.99円)と比べて14銭程度のユーロ安水準だった。昨日安値160.80円に近づく160.81円まで弱含んだ後は161円台を回復する場面もあった。ただ、ドル円の上値が抑えられると、10時過ぎには160.73円まで弱含んだ。


本日これまでの参考レンジ
ドル円:156.06円 - 156.52円
ユーロドル:1.0285ドル - 1.0300ドル
ユーロ円:160.73円 - 161.09円


(松井)
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