ニューヨーク外国為替市場概況・24日 ドル円、小幅続落

 24日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小幅ながら続落。終値は156.00円と前営業日NY終値(156.05円)と比べて5銭程度のドル安水準だった。日銀の利上げ決定を受けてアジア時間に一時154.85円まで売られた影響が残った。
 ただ、欧米市場に入ると一転買い戻しが優勢となり下げ幅を縮めた。植田和男日銀総裁は金融政策決定会合後の会見で「利上げのペースやタイミングは予断を持っていない」「今回の利上げの影響がどのように出てくるかを確かめつつ、今後の進め方を決めたい」などと発言。市場では「日銀がしばらくは様子見に移る」との見方が広がり、円売りを促した。22時過ぎには一時156.57円と日通し高値を更新した。
 もっとも、前日の高値156.75円がレジスタンスとして意識されると上値が重くなった。一時は4.65%台まで上昇した米10年債利回りが4.60%台まで低下したことも相場の重しとなり、2時30分前には155.52円付近まで下押しした。市場関係者からは「ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだ円買い・ドル売りのフローが観測された」との声も聞かれた。

 ユーロドルは続伸。終値は1.0497ドルと前営業日NY終値(1.0415ドル)と比べて0.0082ドル程度のユーロ高水準だった。欧州時間に発表された仏・独・ユーロ圏の1月製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が予想を上回ったことを手掛かりに、NY市場でもユーロ買い・ドル売りが入った。米長期金利が低下に転じたことなども相場を支援材料となり、2時30分前には1.0521ドルと昨年12月17日以来の高値を更新した。
 なお、NY時間発表の1月米製造業PMI速報値や12月米中古住宅販売件数は予想を上回った一方、1月米サービス部門PMI速報値や1月米ミシガン大学消費者態度指数確報値は予想を下回るなど、強弱入り混じる結果となった。

 ユーロ円は反発。終値は163.68円と前営業日NY終値(162.54円)と比べて1円14銭程度のユーロ高水準。アジア市場では日銀の利上げ決定を受けて161.92円まで売られたものの、欧米市場に入ると底堅く推移した。ドル円の上昇につれた買いが入ったあとはユーロドルの上昇につれた買いが入り、24時前には一時164.08円と7日以来の高値を付けた。その後の下押しも163.50円付近にとどまった。

本日の参考レンジ
ドル円:154.85円 - 156.57円
ユーロドル:1.0412ドル - 1.0521ドル
ユーロ円:161.92円 - 164.08円

(中村)
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