ロンドン為替見通し=ユーロドルは雲下限を意識した動きか 独ではIFOの発表も

 本日のロンドン市場では、ユーロドルは日足・一目均衡表の雲の下限を意識した動きか。前週末は約1カ月ぶりに一時1.05ドル台に乗せたほか、昨年10月に雲の下限を割り込んで以降初めて雲の下限を上抜いて引けた。もし雲の上限も上抜くと三役好転が点灯するが、本日時点で上限は1.0645ドルとやや遠く、上抜けは容易ではないだろう。目先はむしろ雲の下限(本日は1.0462ドル)レベルで下値を固めて上昇基調を維持できるか注目したい。

 経済イベントは、独で1月IFO企業景況感指数が予定されている。市場予想は84.7と前月並みと見られている。前週末は欧州時間に発表された仏・独・ユーロ圏の1月製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が予想を上回ったことを手掛かりにユーロが買われると、その勢いがNY市場に入っても続いた。もし予想比で上回れば、前週末に続いてユーロが買われることも考えられる。ただ、指数自体は2カ月連続で前月を下回っており、予想よりも弱い場合はユーロドルが利益確定売りに押されることもあり得る。

 また、警戒が必要なのは、トランプ米大統領の政策だろう。トランプ米大統領がコロンビアに関税を課すことを発表し、早朝からリスク回避の動きが先行する場面が見られた。トランプ大統領が「アメリカ・ファースト」を掲げる中、関税を始めとして政治・経済面での対立を招く政策が発表されるとドル買いが強まる事が予想され、結果ユーロドルの上値を重くすることも想定される。


想定レンジ上限
・ユーロドル:24日高値1.0521ドル。超えると昨年12月10日高値1.0568ドル。

想定レンジ下限
・ユーロドル:24日安値1.0412ドル。割り込むと日足・一目均衡表の基準線1.0350ドル。


(川畑)
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