欧州マーケットダイジェスト・30日 英独株最高値・金利低下・ユーロ下げ渋り
(30日終値:31日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=154.29円(30日15時時点比▲0.19円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=160.73円(▲0.27円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0417ドル(▲0.0005ドル)
FTSE100種総合株価指数:8646.88(前営業日比△89.07)
ドイツ株式指数(DAX):21727.20(△89.67)
10年物英国債利回り:4.560%(▲0.061%)
10年物独国債利回り:2.519%(▲0.064%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
10-12月期仏国内総生産(GDP)速報値
(前期比) ▲0.1% 0.4%
10-12月期独国内総生産(GDP)速報値(季節調整済)
(前期比) ▲0.2% 0.1%
(前年同期比) ▲0.2% ▲0.3%
10-12月期独国内総生産(GDP)速報値(季節調整前)
(前年同期比) ▲0.4% 0.1%・改
10-12月期ユーロ圏域内総生産(GDP)速報値
(前期比) 0.0% 0.4%
(前年比) 0.9% 0.9%
欧州中央銀行(ECB)、政策金利
2.90%に引き下げ 3.15%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは下げ渋り。仏・独・ユーロ圏の10-12月期国内総生産(GDP)速報値が予想を下回ったことが分かるとユーロ売り・ドル買いが先行。欧州中央銀行(ECB)定例理事会の結果公表を前にポジション調整目的の売りも優勢になると一時1.0390ドルと日通し安値を付けた。
ただ、前日の安値1.0383ドルが目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢に。市場では「月末が近づく中、ユーロ買いのフローが観測された」との声も聞かれ、23時過ぎに1.0467ドルと日通し高値を更新した。
ECBはこの日、市場予想通り政策金利を0.25%引き下げることを決めたと発表。声明では「ディスインフレのプロセスは順調に進んでいる」「理事会は特定の金利経路を事前にコミットしない」と表明した。ラガルドECB総裁が理事会後の会見で「インフレ目標への持続的な回帰に向けた指標が進展」「2025年のうちにインフレ率2%の達成に自信」と述べたこともユーロ買い戻しにつながった。
もっとも、ラガルド総裁が「利下げを止める議論は時期尚早」と述べ、利下げ継続を示唆するとユーロ買いの勢いは弱まった。2時30分前には1.0410ドル付近まで押し戻された。
・ドル円も下げ渋り。しばらくは154円台半ばでのもみ合いが続いていたが、NYの取引時間帯に入ると売りが先行。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.48%台まで低下したことも相場の重しとなり、0時30分前に一時153.79円と日通し安値を付けた。
ただ、米10年債利回りが4.53%台まで低下幅を縮めるとドル円にも買い戻しが入った。2時前には154.48円付近まで下げ渋った。
なお、米商務省が発表した10-12月期米GDP速報値は年率換算で前期比2.3%増と予想の2.6%増を下回った一方、米経済活動の3分の2超を占める個人消費は4.2%増と予想の3.2%増を上回り、米連邦準備理事会(FRB)が物価の目安として注目する食料とエネルギーを除くコア個人消費支出(PCE)指数は2.5%上昇と市場予想と一致した。また、米労働省が発表した前週分の米新規失業保険申請件数は20.7万件と予想の22.0万件より強い内容となった。
・ユーロ円は下値が堅かった。仏・独・ユーロ圏のGDPが予想より弱い内容となったことを受け円買い・ユーロ売りが先行。22時30分前に一時160.24円と本日安値を付けた。ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となり161.09円まで下値を切り上げた。ユーロドルにつれた動きとなった。
・ロンドン株式相場は4日続伸し、史上最高値を更新した。本日の日本株相場の上昇などを受けて投資家心理が改善すると英株にも買いが入った。BPやシェルなどエネルギー株が買われたほか、レレックスやロールス・ロイス・ホールディングスなど資本財サービス株が値上がりした。アングロ・アメリカンやグレンコアなど素材株も堅調だった。
・フランクフルト株式相場は3日続伸し、史上最高値を更新した。ECBが本日開いた定例理事会で市場予想通り0.25%の利下げを決めたことが好感された。個別ではシーメンス・エナジー(4.04%高)やボノビア(3.13%高)、ブレンターク(3.04%高)などの上昇が目立った。
・欧州債券相場は上昇。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=154.29円(30日15時時点比▲0.19円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=160.73円(▲0.27円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0417ドル(▲0.0005ドル)
FTSE100種総合株価指数:8646.88(前営業日比△89.07)
ドイツ株式指数(DAX):21727.20(△89.67)
10年物英国債利回り:4.560%(▲0.061%)
10年物独国債利回り:2.519%(▲0.064%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
10-12月期仏国内総生産(GDP)速報値
(前期比) ▲0.1% 0.4%
10-12月期独国内総生産(GDP)速報値(季節調整済)
(前期比) ▲0.2% 0.1%
(前年同期比) ▲0.2% ▲0.3%
10-12月期独国内総生産(GDP)速報値(季節調整前)
(前年同期比) ▲0.4% 0.1%・改
10-12月期ユーロ圏域内総生産(GDP)速報値
(前期比) 0.0% 0.4%
(前年比) 0.9% 0.9%
欧州中央銀行(ECB)、政策金利
2.90%に引き下げ 3.15%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは下げ渋り。仏・独・ユーロ圏の10-12月期国内総生産(GDP)速報値が予想を下回ったことが分かるとユーロ売り・ドル買いが先行。欧州中央銀行(ECB)定例理事会の結果公表を前にポジション調整目的の売りも優勢になると一時1.0390ドルと日通し安値を付けた。
ただ、前日の安値1.0383ドルが目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢に。市場では「月末が近づく中、ユーロ買いのフローが観測された」との声も聞かれ、23時過ぎに1.0467ドルと日通し高値を更新した。
ECBはこの日、市場予想通り政策金利を0.25%引き下げることを決めたと発表。声明では「ディスインフレのプロセスは順調に進んでいる」「理事会は特定の金利経路を事前にコミットしない」と表明した。ラガルドECB総裁が理事会後の会見で「インフレ目標への持続的な回帰に向けた指標が進展」「2025年のうちにインフレ率2%の達成に自信」と述べたこともユーロ買い戻しにつながった。
もっとも、ラガルド総裁が「利下げを止める議論は時期尚早」と述べ、利下げ継続を示唆するとユーロ買いの勢いは弱まった。2時30分前には1.0410ドル付近まで押し戻された。
・ドル円も下げ渋り。しばらくは154円台半ばでのもみ合いが続いていたが、NYの取引時間帯に入ると売りが先行。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.48%台まで低下したことも相場の重しとなり、0時30分前に一時153.79円と日通し安値を付けた。
ただ、米10年債利回りが4.53%台まで低下幅を縮めるとドル円にも買い戻しが入った。2時前には154.48円付近まで下げ渋った。
なお、米商務省が発表した10-12月期米GDP速報値は年率換算で前期比2.3%増と予想の2.6%増を下回った一方、米経済活動の3分の2超を占める個人消費は4.2%増と予想の3.2%増を上回り、米連邦準備理事会(FRB)が物価の目安として注目する食料とエネルギーを除くコア個人消費支出(PCE)指数は2.5%上昇と市場予想と一致した。また、米労働省が発表した前週分の米新規失業保険申請件数は20.7万件と予想の22.0万件より強い内容となった。
・ユーロ円は下値が堅かった。仏・独・ユーロ圏のGDPが予想より弱い内容となったことを受け円買い・ユーロ売りが先行。22時30分前に一時160.24円と本日安値を付けた。ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となり161.09円まで下値を切り上げた。ユーロドルにつれた動きとなった。
・ロンドン株式相場は4日続伸し、史上最高値を更新した。本日の日本株相場の上昇などを受けて投資家心理が改善すると英株にも買いが入った。BPやシェルなどエネルギー株が買われたほか、レレックスやロールス・ロイス・ホールディングスなど資本財サービス株が値上がりした。アングロ・アメリカンやグレンコアなど素材株も堅調だった。
・フランクフルト株式相場は3日続伸し、史上最高値を更新した。ECBが本日開いた定例理事会で市場予想通り0.25%の利下げを決めたことが好感された。個別ではシーメンス・エナジー(4.04%高)やボノビア(3.13%高)、ブレンターク(3.04%高)などの上昇が目立った。
・欧州債券相場は上昇。
(中村)