欧州マーケットダイジェスト・20日 英独株最高値・金利低下・ドル下落

(20日終値:21日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=155.82円(20日15時時点比▲0.24円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.82円(△1.04円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0385ドル(△0.0083ドル)
FTSE100種総合株価指数:8520.54(前営業日比△15.32)
ドイツ株式指数(DAX):20990.31(△86.92)
10年物英国債利回り:4.659%(▲0.001%)
10年物独国債利回り:2.526%(▲0.009%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
12月独生産者物価指数(PPI)
(前月比)   ▲0.1%      0.5%
12月スイス生産者輸入価格
(前月比)   0.0%      ▲0.6%
11月ユーロ圏建設支出
(前月比)   1.2%      0.8%・改
(前年比)   1.4%      0.0%・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は頭が重かった。欧州勢が参入するとじり高の展開となり、20時過ぎに一時156.46円付近まで値を上げたものの、アジア時間に付けた日通し高値156.58円が目先レジスタンスとして意識されると失速した。米ウォールストリートジャーナル紙(WSJ)が「米大統領に就任するトランプ氏は米国への輸入品に対する新たな関税について、本日の発動は見送る見通し」と報じると、米インフレ再加速への懸念が和らぎ全般ドル売りが優勢となった。23時30分過ぎには一時155.42円と日通し安値を更新した。
 なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時107.95まで低下した。

・ユーロドルは上昇。米国がキング牧師誕生日で休場となる中、しばらくは1.03ドル台前半でのもみ合いが続いた。ただ、WSJの報道を受けて投資家の過度な警戒感が和らぐとともに、関税引き上げを見込んで積み上がっていたドル買いポジションを解消する動きが出ると一時1.0430ドルと日通し高値を更新した。
 ただ、今月6日と7日に上値を抑えられた1.0430ドル台が本日もレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。

・ユーロ円は底堅い動き。英独株価指数が史上最高値を更新したほか、ダウ先物が上昇すると投資家のリスク志向が改善し円売り・ユーロ買いが優勢となった。24時30分前には一時本日高値となる162.31円まで値を上げた。

・ロンドン株式相場は4日続伸し、史上最高値を更新した。前週発表の英経済指標が低調となったことで、英中銀(BOE)が利下げに動きやすくなるとの思惑から買いが優勢となった。ただ、短期的な過熱感から利益確定目的の売りなどが出ると伸び悩んだ。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が買われた半面、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が売られた。

・フランクフルト株式相場は5日続伸し、史上最高値を更新した。米大統領に就任するトランプ氏が打ち出す政策への警戒感は根強いものの、アジア株相場の上昇が投資家心理を支え株買いを促した。時間外のダウ先物の上昇なども相場の支援材料。個別ではコメルツ銀行(3.02%高)やダイムラー・トラック・ホールディング(2.86%高)、BMW(2.80%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は上昇。

(中村)
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