NYマーケットダイジェスト・5日 株高・金利低下・ドル安・円高

(5日終値)
ドル・円相場:1ドル=152.61円(前営業日比▲1.73円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=158.75円(▲1.45円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0403ドル(△0.0024ドル)
ダウ工業株30種平均:44873.28ドル(△317.24ドル)
ナスダック総合株価指数:19692.33(△38.31)
10年物米国債利回り:4.41%(▲0.10%)
WTI原油先物3月限:1バレル=71.03ドル(▲1.67ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=2893.0ドル(△17.2ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数
(前週比)   2.2%      ▲2.0%
1月ADP全米雇用報告
       18.3万人    17.6万人・改
12月米貿易収支
    984億ドルの赤字  789億ドルの赤字・改
1月米サービス部門PMI改定値
         52.9       52.8
1月米総合PMI改定値
         52.7       52.4
1月米ISM非製造業指数
         52.8      54.0・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は3日続落。1月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数が18.3万人増と予想の15.0万人増を上回ったことが分かると円売り・ドル買いが先行。23時過ぎに一時153.21円付近まで下げ渋った。
 ただ、1月米ISM非製造業指数が52.8と予想の54.3を下回ると全般ドル売りが優勢に。1時前には一時152.12円と昨年12月12日以来の安値を更新した。東京時間発表の12月毎月勤労統計の結果を受けて、「日銀の追加利上げの時期が早まる」との観測が高まったことも引き続き相場の重しとなった。

・ユーロドルは続伸。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.4001%前後と昨年12月18日以来の低水準を付けるとユーロ買い・ドル売りが進行。米ISM非製造業指数の下振れもユーロ買い・ドル売りを促し、一時1.0442ドルと日通し高値を更新した。レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チーフ・エコノミストが「ディスインフレの過程は順調に進んでいる」としながらも、「インフレに新たな上振れリスク発生の可能性」「インフレの減速は予想以上に時間がかかる恐れ」と述べたこともユーロ買いを誘ったもよう。
 ただ、一目均衡表雲の下限が位置する1.0444ドルや1月30日の高値1.0467ドルがレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。

・ユーロ円は反落。23時過ぎに一時159.60円付近まで上げたものの、戻りは鈍かった。ドル円の下落につれた売りが出ると一時158.50円と本日安値を付けた。日銀の追加利上げ観測を背景に円買いが入りやすい面もあった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。米長期金利が低下すると株式の相対的な割高感が薄れ、主力株に買いが集まった。決算内容が好感されたアムジェンが堅調に推移し1銘柄でダウ平均を123ドル程度押し上げた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小幅ながら続伸。指数は一進一退で推移した。

・米国債券相場で長期ゾーンは続伸。1月米ISM非製造業指数が予想を下回ったことを受けて、買いが優勢となった。利回りは一時4.4001%前後と昨年12月18日以来の低水準を付けた。

・原油先物相場は続落。トランプ関税や中国による世界貿易機関(WTO)への米国提訴など、貿易戦争激化が経済活動の停滞を招き、エネルギー需要の低迷につながるとの見方が重し。米エネルギー省(EIA)週間石油在庫(1/31時点)で原油在庫が+866.4万バレル(前週 +346.3万バレル)と積み増し継続となったことも圧迫要因となり、一時71ドル割れへ下押した。

・金先物相場は3日続伸。米10年債利回りが昨年12月18日以来の低水準4.40%台まで低下。金利が付かない資産である金の相対的な投資妙味改善につながり買いを支援した。米金利低下にともなうドル安もドル建て金相場の割安感を意識させ、買いを促す要因となった。

(中村)
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