NYマーケットダイジェスト・14日 株まちまち・金利低下・ドル安

(14日終値)
ドル・円相場:1ドル=152.31円(前営業日比▲0.49円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.83円(▲0.07円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0492ドル(△0.0027ドル)
ダウ工業株30種平均:44546.08ドル(▲165.35ドル)
ナスダック総合株価指数:20026.77(△81.13)
10年物米国債利回り:4.48%(▲0.05%)
WTI原油先物3月限:1バレル=70.74ドル(▲0.55ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=2900.7ドル(▲44.7ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
1月米小売売上高
(前月比)   ▲0.9%     0.7%・改
(除く自動車) ▲0.4%     0.7%・改
1月米輸入物価指数
(前月比)   0.3%      0.2%・改
1月米鉱工業生産
(前月比)   0.5%      1.0%・改
設備稼働率   77.8%     77.5%・改
12月米企業在庫
(前月比)   ▲0.2%      0.1%

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は続落。米商務省が本日発表した1月米小売売上高は前月比0.9%減と市場予想の0.1%減を大幅に下回ったうえ、自動車を除いたベースでは0.4%減と予想の0.3%増に反して減少となった。米長期金利の低下とともに全般ドル売りが優勢となり、1時30分前に一時152.03円と日通し安値を付けた。市場では「米連邦準備理事会(FRB)による年内利下げ期待が維持され、米長期金利が低下。日米金利差縮小への思惑から円買い・ドル売り地合いが強まった」との声が聞かれた。
 米長期金利の指標となる米10年債利回りは4.44%台まで低下した。

・ユーロドルは4日続伸。ウクライナ和平への期待や米関税を巡る懸念の後退を背景にユーロ買い・ドル売りが入りやすい中、米小売売上高の下振れを受けて全般ドル売りが活発化。24時前に一時1.0514ドルと1月27日以来の高値を更新した。ただ、買い一巡後は徐々に値動きが鈍り、1.0500ドルを挟んだもみ合いに転じた。
 なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時106.57まで低下した。

・ユーロ円は小幅ながら続落。ただ、NY市場に限れば、160.00円を挟んだもみ合いに終始した。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は大きな方向感が出なかった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反落。1月米小売売上高が予想を大幅に下回ると投資家心理が悪化し、売りが出た。3連休を前にポジション調整目的の売りが出たようだ。ただ、前日に米政権による「相互関税」の即時発動が見送られたため、インフレや貿易摩擦への過度な懸念が後退。相場は上昇する場面もあった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸。米長期金利の低下で高PER(株価収益率)のハイテク株に買いが入った。

・米国債券相場で長期ゾーンは続伸。前日に米政権による「相互関税」の即時発動が見送られ、インフレを巡る過度な懸念が後退する中、この日発表の1月米小売売上高が予想を下回ると債券買いが広がった。

・原油先物相場は3日続落。ロシアとウクライナの和平合意への期待が供給懸念を和らげ、この日も相場を押し下げた。市場では停戦合意が実現して対ロシア制裁が解除されれば、世界のエネルギー供給が増加するとの思惑が広がっている。

・金先物相場は反落。前日に史上最高値を更新した後とあって、週末を前に持ち高調整や利益確定目的の売りが出やすかった。

(中村)
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