NYマーケットダイジェスト・25日 株まちまち・金利低下・ドル安

(25日終値)
ドル・円相場:1ドル=149.03円(前営業日比▲0.69円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=156.69円(▲0.03円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0514ドル(△0.0046ドル)
ダウ工業株30種平均:43621.16ドル(△159.95ドル)
ナスダック総合株価指数:19026.39(▲260.54)
10年物米国債利回り:4.29%(▲0.11%)
WTI原油先物4月限:1バレル=68.93ドル(▲1.77ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=2918.8ドル(▲44.4ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
12月米住宅価格指数
(前月比)   0.4%      0.4%・改
12月米ケース・シラー住宅価格指数
(前年比)   4.5%      4.4%・改
2月米消費者信頼感指数
        98.3       105.3・改
2月米リッチモンド連銀製造業景気指数
        6         ▲4

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は反落。米景気減速への懸念が台頭する中、米長期金利の低下に伴う円買い・ドル売りが先行。2月米消費者信頼感指数が98.3と予想の102.5を下回ったことが分かると全般ドル売りが活発化した。サポートとして意識されていた昨年12月3日の安値148.65円を下抜けると一時148.57円と昨年10月11日以来約4カ月半ぶりの安値を更新した。なお、ベッセント米財務長官はこの日、米経済について「実態は経済指標で示されているよりもぜい弱な可能性がある」と話し、「政府支出と規制の削減を通じ成長の再民営化を目指す」と表明した。
 ただ、売り一巡後は下げ渋る展開に。急ピッチで下落した反動が出たほか、市場では「月末が近づく中、ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだドル買いのフローが観測された」との指摘があり、149.26円付近まで下げ幅を縮めた。

・ユーロドルは続伸。低調な米経済指標を受けて米景気の先行き懸念が広がると、米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.2811%前後と昨年12月以来の低水準を記録。全般ドル売りが優勢となり、一時1.0519ドルと日通し高値を更新した。
 前日の高値1.0528ドルが目先レジスタンスとして意識されたほか、ロンドン・フィキシングに絡んだドル買いのフローが観測されると1.0484ドル付近まで伸び悩む場面もあったが下押しは限定的だった。引けにかけては1.0519ドル付近まで再び強含んだ。

・ユーロ円は小反落。22時30分過ぎに一時157.31円と本日高値を付けたものの、1時30分過ぎには156.17円付近まで下押しした。もっとも、引けにかけては156.93円付近まで持ち直す場面があった。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は大きな方向感が出なかった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。決算内容が好感されたホーム・デポが買われ、相場を下支えした。アムジェンやトラベラーズなどディフェンシブ株も上げた。ただ、低調な米経済指標を受けて米景気減速を警戒した売りが出ると、ダウは下げに転じる場面もあった。「米政権は半導体の対中規制を強化する方針」との報道を受けて主力ハイテク株が売られたことも相場の重し。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は4日続落。電気自動車(EV)のテスラが一時10%超下落した。

・米国債券相場で長期ゾーンは5日続伸。低調な米経済指標を受けて米景気の先行き懸念が高まる中、相対的に安全資産とされる米国債が買われた。利回りは一時4.2811%前後と昨年12月以来の低水準を付けた。

・原油先物相場は反落。2月米消費者信頼感指数が弱い内容となったことで米景気減速を警戒した売りが広がった。一時68.68ドルと昨年12月下旬以来、約2カ月ぶりの安値を付けた。

・金先物相場は大幅に反落した。昨日に史上最高値を更新したこともあり、この日は利益確定売りが膨らんだ。

(中村)
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