欧州マーケットダイジェスト・26日 株高・金利低下・ユーロ失速

(26日終値:27日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=149.14円(26日15時時点比▲0.29円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=156.48円(▲0.29円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0492ドル(△0.0001ドル)
FTSE100種総合株価指数:8731.46(前営業日比△62.79)
ドイツ株式指数(DAX):22794.11(△383.84)
10年物英国債利回り:4.502%(▲0.007%)
10年物独国債利回り:2.433%(▲0.025%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
3月独消費者信頼感指数(Gfk調査)
        ▲24.7     ▲22.6・改
2月仏消費者信頼感指数
         93        92

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ポンドドルは堅調。英中銀(BOE)が利下げに動きにくくなるとの見方が高まる中、全般ポンド買いが先行。前日の高値1.2678ドルを上抜けると目先のストップロスを誘発し、一時1.2716ドルと昨年12月18日以来の高値を付けた。また、ポンド円は189.87円、ユーロポンドは0.8266ポンドまでポンド高に振れた。市場では「月末が近づく中、ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだポンド買いのフローが観測された」との指摘もあった。

・ドル円は上値が重かった。米10年債利回りが上昇に転じた場面では円売り・ドル買いが優勢となり一時149.89円と日通し高値を付けたものの、節目の150.00円が目先レジスタンスとして意識されると失速した。ロンドン・フィキシングに絡んだドル売りのフローが観測されると、149.01円付近まで下押しした。米10年債利回りが低下に転じたことも相場の重し。
 なお、三村財務官は「最近の円相場の動きとGDPや国内インフレデータの好調さとの間に乖離は見られない」「輸入価格の上昇は為替要因も一部影響している」などと述べた。

・ユーロドルは荒い値動き。独長期金利の低下などを手掛かりにユーロ売り・ドル買いが進行すると、22時前に一時1.0475ドルと日通し安値を付けた。ただ、前日の安値1.0456ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。ロンドン・フィキシングにかけてドル売りのフローが観測されたほか、米長期金利の低下もユーロ買い・ドル売りを促し一時1.0529ドルと日通し高値を付けた。
 もっとも、トランプ米大統領が「欧州連合(EU)に対して25%の関税を課す」「EUへの関税は自動車や他のモノが対象になるとし、詳細は追って通知する」と発言すると、一転下落した。3時前には1.0483ドル付近まで押し戻された。

・ユーロ円は弱含み。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、しばらくは大きな方向感が出なかったが、トランプ米大統領の対EU関税を巡る発言が伝わると一転下落した。3時前には一時156.34円と日通し安値を更新した。

・メキシコペソは堅調。ドルペソは一時20.2901ペソ、ペソ円は7.34円までペソ高に振れた。トランプ米大統領が「対メキシコ・カナダ関税は4月2日に発動する」と発言したことを受けた。なお、トランプ氏は24日には「関税は予定どおり、スケジュール通りに進んでいる」と述べ、来月から両国に関税を課す意向を示していた。

・ロンドン株式相場は続伸。中国香港株の急伸を受けて英株にも買いが波及した。市場では「このところ相場は下落基調だったことから、自律反発狙いの買いも入りやすかった」との声が聞かれた。バークレイズやロイズ・バンキング・グループなど金融株が買われたほか、リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が値上がりした。

・フランクフルト株式相場は大幅に反発。中国株の上昇を受けて独株にも買いの流れが波及した。四半期決算が好調だったフレゼニウス(6.48%高)やミュンヘン再保険(4.82%高)などが買われ、相場の押し上げ要因となった。前日に急落したシーメンス・エナジー(8.54%高)も大幅高となり、指数の上昇に寄与した。

・欧州債券相場は上昇。米債高につれた。

(中村)
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