NY為替見通し=米FOMCに関心集中

【訂正:1月中旬に21日移動平均線を「上抜いて」を「下抜いて」に訂正しました】

 本日のNY市場では、米連邦公開市場委員会(FOMC)に関心が集まっている。市場では政策金利の据え置きがコンセンサスとなっており、関心は同時に公表される声明や経済・金利見通し(ドットチャート)、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見に集まっている。

 ドットチャートについては、前回の昨年12月時点では2025年末の中央値が上方修正され、利下げ回数は2回であった。今回、変化があるか確認しておきたい。また、FRB議長会見では次回会合への言質を与えない内容が予想されるものの、米株安やトランプ関税の影響などについてどのような見解を示すか気になるところ。利下げに慎重な姿勢を示すようならば、ドル買いが強まる展開も想定される。いずれにせよ、市場の関心が高いだけに直後は神経質な値動きに注意したい。

 ドル円は、チャート上では1月中旬に21日移動平均線を下抜いて以降は同線が上値抵抗となっていたが、18日に同線を上抜いたことで、約2カ月続いた下落トレンドが転換を迎える可能性が出てきた。本日149.07円付近に位置する21日線が下値支持となるようならば戻り余地を確かめる展開となることもあり得るため、この後は同線を意識した展開が見込まれる。IMMポジションで過去最大の円買いポジション(3/11時点で133,902枚のロング)が積みあがっていることもあり、ドル買いを促す材料が出ればドル円は上値を試しやすいと見る。目先は日足・一目均衡表の基準線150.67円や、3日高値151.30円が目処となろう。反対に下押す場合は本日安値149.14円付近を下抜けると、日足・一目均衡表の転換線148.28円に向けた一段安も考えられる。

 その他、要人発言について米国からは予定されていないものの、ユーロ圏ではセンテノ・ポルトガル中銀総裁、デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁、エルダーソンECB専務理事の発言機会が予定されている。ドイツの財政拡大政策への転換を受けて、ECBの利下げ打ち止め観測が浮上する中、今後の金利見通しなどが伝われば材料視されることも考えられる。


想定レンジ上限
・ドル円は、日足・一目均衡表の基準線150.67円。超えると3日高値151.30円
・ユーロドルは、心理的節目1.1000ドル

想定レンジ下限
・ドル円は、東京時間午後に付けた本日安値149.14円。割り込むと日足・一目均衡表の転換線148.28円
・ユーロドルは、6日安値1.0766ドル

(川畑)
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