欧州マーケットダイジェスト・25日 株高・金利上昇・円高

(25日終値:26日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=149.74円(25日15時時点比▲0.69円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.86円(▲0.65円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0809ドル(△0.0006ドル)
FTSE100種総合株価指数:8663.80(前営業日比△25.79)
ドイツ株式指数(DAX):23109.79(△257.13)
10年物英国債利回り:4.753%(△0.040%)
10年物独国債利回り:2.798%(△0.027%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
3月独Ifo企業景況感指数
        86.7      85.3・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は頭が重かった。東京市場では150.94円まで上昇し、3日以来の高値を付けたものの、欧州勢参入後はじり安の展開に。市場では「150円台後半で上値の重さが嫌気されると調整売りが優勢となった」との声が聞かれた。
 NYの取引時間帯に入ると、3月米消費者信頼感指数や同月米リッチモンド連銀製造業景気指数、2月米新築住宅販売件数が予想を下回り、米長期金利の低下とともに円買い・ドル売りが進行。月末・期末が近づく中、ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに向けた円買いのフローも目立ち、一時149.55円と日通し安値を付けた。
 もっとも、一目均衡表基準線149.43円や転換線149.09円がサポートとして意識されると下げ渋った。

・ユーロドルは底堅い動き。前日の海外市場でユーロ安の流れを引き継いで、この日もユーロ売り・ドル買いが先行。時間外の米長期金利の上昇も相場の重しとなり、17時30分前に一時1.0777ドルと6日以来の安値を付けた。
 ただ、3月独Ifo企業景況感指数が市場予想通りの結果となり、昨年7月以来の高水準を更新したことが分かると買い戻しが優勢に。22時前に一時1.0830ドルと日通し高値を更新した。
 前日の高値1.0858ドルが目先レジスタンスとして意識されるといったんは上値が重くなったものの、低調な米経済指標が相次ぐ中、米長期金利が低下に転じたこともあって下押しは限定的だった。

・ユーロ円は弱含み。ドル円の下落につれた売りが出ると、1時前に一時161.62円と本日安値を更新した。ロンドン・フィキシングに向けた円買いも目立った。
 ユーロ円以外のクロス円も軟調だった。ポンド円は一時193.64円、豪ドル円は94.36円、NZドル円は85.82円、カナダドル円は104.54円、スイスフラン円は169.71円、メキシコペソ円は7.44円、南アフリカランド円は8.20円まで値を下げた。

・ロンドン株式相場は4日ぶりに反発。トランプ米大統領が「相互関税」について猶予措置をとる可能性を示唆したことで、投資家の過度な警戒感が和らぎ株買いが広がった。銅先物相場の上昇を受けてアングロ・アメリカンやリオ・ティントなど素材株が買われたほか、BPやシェルなどエネルギー株が値上がりした。

・フランクフルト株式相場は5日ぶりに反発。市場の最大の関心事である米政権の関税政策について、投資家の懸念を和らげる報道が相次ぐ中、前日の米国株相場が大幅に上昇。独株にも買いが波及した。個別ではバイエル(5.18%高)やエアバス(3.17%高)、ドイツ銀行(2.17%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は下落。株高を受けた。

(中村)
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