NY為替見通し=ドル円、米指標に一時的反応し関税待ちか

 本日のNYタイムでは3月米製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値、2月雇用動態調査(JOLTS)求人件数や3月ISM製造業景況指数などの発表が予定されています。3月ISM製造業景況指数の予想は49.5となっています。1月は50.9、2月は50.3と2カ月連続で中立水準を超えたが、3月は景気判断の分岐点とされる50を割り込むと予想され、予想以上の低下となれば、米景気懸念の高まりでドル円に売り圧力が強まる可能性があります。

 ドル円は米経済指標の結果に一時的な反応は見せた後、徐々に2月導入予定のトランプ米政権の相互関税待ちムードが高まりそうだ。今のところトランプ米大統領は、相互関税の対象は「基本的に全ての国だ。除外はない」との考えを示しており、足もとで投資家のリスクオフムードが高い。市場は関税の詳細やそれを受けた各国の対応に注目している。関税の詳細発表を受けて、米景気減速と物価高が同時に起こるスタグフレーション懸念が一層強まる可能性がある。

 関税による物価高が懸念されるが、相互関税の発表を控え最近の米長期金利は低下している。景気後退への懸念で世界の市場に不安が広がり、リスク資産からの逃避が起こっていることが窺える。市場の焦点がリセッション(景気後退)へと移り、安全資産への需要が高まっている。米株とともに米長期金利の動きに注目。

・想定レンジ上限
 ドル円、3月31日高値150.27円、3月28日高値151.21円を上値めど。

・想定レンジ下限
 ドル円、3月31日安値148.70円、3月14日安値147.75円を下値めど。

(金)
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