週間為替展望(ドル/ユーロ)-ドル円、米CPIやインフレ見通しに注目

◆ドル円、米3月CPIと4月ミシガン大学インフレ見通しに注目
◆植田日銀総裁の発言、3月FOMC議事要旨、米国3月財政収支にも注意
◆ユーロドル、欧米貿易戦争の可能性や利下げ観測から上値は重い

予想レンジ
ドル円   143.00-148.00円
ユーロドル 1.0800-1.1200ドル

4月7日週の展望
 ドル円は、トランプ米政権による対日「相互関税」24%と自動車関税25%の発動を受けたリスク回避のドル売り・円買いが続くことが予想される。

 9日に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(3月18‐19日分)では、トランプ関税による物価上昇懸念と景気減速懸念という関税スタグフレーションへの警戒感の背景を見極めることになる。また、米議会での債務上限に関する議論が難航していることで、間接的な利下げとなる米国債のランオフ(償還に伴う保有証券減少)の減額が決定されたが、債務上限が引き上げられるまでの一時的な措置なのか否かにも注目しておきたい。

 また、10日に発表される米3月コア消費者物価指数(CPI)は、前年比3.0%と予想されており、2月の3.1%からの伸び率鈍化が見込まれている。予想通りならば、FOMCでの早期利下げ観測が高まることになる。さらに、11日に発表される4月ミシガン大学消費者信頼感指数や1年先のインフレ予想などでは、関税スタグフレーションの可能性を探ることになる。

 3月の米財政収支では、過去最大規模を更新している2025会計年度(24年10月-25年9月)の2月までの累計赤字拡大傾向が続いているのか、それとも政府効率化省(DOGE)による連邦政府の人員削減や支出削減への取り組みの効果が表れるのか注目しておきたい。

 日本では、9日に植田日銀総裁の挨拶が予定されている。トランプ相互関税の対日税率が24%だったことを受けて、日銀の追加利上げの時期への言及に注意。3月の日銀金融政策決定会合後の記者会見では、「4月初めには通商政策の内容がある程度でてくる。次回の決定会合ないし展望リポートの中である程度消化できる」と述べている。

 ユーロドルは、欧州連合(EU)のトランプ相互関税率が20%だったことで、報復関税による欧米貿易戦争となる可能性があるほか、17日に開催される欧州中央銀行(ECB)理事会での6会合連続での利下げ観測の高まりなどから、上値が重い展開を予想する。また、2月のユーロ圏小売売上高や独鉱工業生産などが悪化していた場合は、利下げ観測を高めることになるため、注目しておきたい。

3月31日週の回顧
 ドル円は、トランプ米大統領が公表した対日「相互関税」の税率が予想を上回る24%だったことで、150.49円から一時145.20円まで急落した。米10年債利回りは、質への逃避から3.9966%まで低下。世界同時株安の「暗黒の木曜日」の様相を呈した。フェドウオッチによる年内のFOMCでの利下げ回数も4回まで織込む状況となっている。ユーロドルは、米相互関税発表後の米長期金利の急低下を受けて、一時1.1144ドルまで急伸している。(了)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。