欧州マーケットダイジェスト・15日 株高・ユーロ安

(15日終値:16日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=143.12円(15日15時時点比△0.07円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.33円(▲1.05円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1272ドル(▲0.0078ドル)
FTSE100種総合株価指数:8249.12(前営業日比△114.78)
ドイツ株式指数(DAX):21253.70(△298.87)
10年物英国債利回り:4.648%(▲0.012%)
10年物独国債利回り:2.534%(△0.022%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
3月独卸売物価指数(WPI)
(前月比)   ▲0.2%      0.6%
3月英雇用統計
失業率      4.7%     4.6%・改
失業保険申請件数
        1.87万件   1.65万件・改
12-2月英失業率
(ILO方式)    4.4%      4.4%
3月仏消費者物価指数(CPI)改定値
(前月比)    0.2%      0.2%
(前年同月比)  0.8%      0.8%
4月独ZEW景況感指数
         ▲14.0      51.6
4月ユーロ圏ZEW景況感指数
         ▲18.5      39.8
2月ユーロ圏鉱工業生産
(前月比)    1.1%     0.6%・改
(前年比)    1.2%    ▲0.5%・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは頭が重かった。欧州勢参入直後には一時1.1379ドルと日通し高値を付けたものの、その後発表された4月独ZEW景況感指数が▲14.0と予想の9.5を大きく下回ると売りが優勢に。同月のユーロ圏ZEW景況感指数が▲18.5と前月の39.8から大幅に悪化したことも相場の重し。
 NYの取引時間帯に入り、「米国と欧州連合(EU)の関税を巡る交渉はほとんど進展していない。米関税は維持されると予想」との一部報道が伝わるとユーロ売り・ドル買いが活発化。前日の安値1.1280ドルを下抜けて一時1.1264ドルまで値を下げた。

・ドル円はもみ合い。対ユーロなどでドル買いが進むと円に対してもドル買いが入った。半面、17日から始まる日米貿易協議を前に戻りを売りたい向きも多く、上値は限定的だった。「中国は国内航空会社にボーイング機の受け取り停止を指示した」との報道で、米中貿易戦争激化への懸念が高まったことも相場の重し。ドル円は143.00円を挟んで一進一退の動きが続いた。

・ユーロ円はさえない。日本時間夕刻に一時162.80円と日通し高値を付けたものの、独・ユーロ圏経済指標が悪化すると一転売りが優勢に。欧米の関税協議が難航しているとの観測報道が伝わるとユーロ売りが加速し、3時過ぎに一時161.30円と日通し安値を更新した。

・ロンドン株式相場は4日続伸。トランプ米大統領が自動車関税を巡る救済措置を検討していると伝わると、投資家心理が改善し英株にも買いが広がった。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が買われたほか、HSBCやバークレイズなど金融株が値上がりした。

・フランクフルト株式相場は続伸。「トランプ米大統領は自動車関税について救済措置を検討している」と伝わったことで、投資家心理が上向き買いが広がった。個別ではハイデルベルク・マテリアルズ(4.21%高)やラインメタル(3.75%高)、ボノビア(3.71%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は英国債が上昇した一方、独国債が下落した。

(中村)
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