9日香港株=続伸して始まるか、米中関税交渉に期待

 9日の香港市場は続伸して始まるか。前日の米株式相場が上昇したほか、関税を巡る米国と中国の対立が和らぐとの期待から買いが先行しそうだ。トランプ米大統領は8日、米中高官が週末にスイスで行う貿易交渉が「極めて有効的なものになる」との見通しを示したと伝わった。中国からの輸入品にかけている関税について「145%まで来ているため、下がるのは確実だ」と記者団に語った。

 もっとも、買い一巡後は上値が重い展開があり得る。ハンセン指数が50日移動平均線(8日大引け時点で22802.60ポイント)を上抜けると利益確定売りが出て、伸び悩む可能性がある。また、中国の税関総署がきょう、2025年4月の貿易統計を発表する。10日には中国国家統計局が4月の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)を発表する予定で、結果を見極めたい投資家は積極的な売買を手控えるだろう。

 8日のNY株式相場は、ダウ平均など主要3指数がそろって続伸した。米国と英国の貿易交渉が大枠で合意に至り、初めて貿易協議の具体的進展が見られたことが好感された。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は大型ネット株のテンセント(00700)、英金融大手の国際金融銘柄のHSBC(00005)が香港終値を上回った半面、中国4大商業銀行の中国銀行(03988)が下回って引けた。
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