ロンドン為替見通し=英欧・金融当局者の講演を見定めながらの取引か

 本日のロンドン為替市場では、経済指標は4月独消費者物価指数(CPI)の改定値が発表される程度。独インフレを確認した後は、週前半に相場を動かした材料「米中貿易協議」に関する続報には注意しながら、複数の金融当局者の講演内容を見定めて取引することになるだろう。

 4月独CPI改定値は速報値と同じ前年比2.1%上昇というのが大方の見込み。予想通りであれば、6カ月ぶりの低い水準が確定する。欧州では依然としてトランプ関税による不確実性が懸念されており、インフレよりも景気減速を懸念する声は根強い。

 独CPI発表の約2時間後にはナーゲル独連銀総裁が講演予定。欧州中央銀行(ECB)の追加利下げ観測が燻るなか、足もとのインフレを含めた同総裁の見解が注目される。タカ派として知られるナーゲル氏が利下げ休止に言及してもサプライズではなく、逆に緩和スタンスを容認するようであればユーロにとって重しとなりそうだ。なお、独連銀総裁と同じ頃にエスクリバ・スペイン中銀総裁の講演も予定されている。

 日本時間16時過ぎには、前回のイングランド銀行(英中銀、BOE)会合で決定された「0.25%利下げ」を支持したブリーデンBOE副総裁が講演する。なお12日には、ロンバルデリ副総裁が「金融政策スタンスは均衡がとれている」と述べながらも、「目標インフレ率の達成には現状の賃金上昇率は高過ぎる」との懸念を示した。

 昨日発表された英雇用データでは、1-3月週平均賃金は5%台で高止まりしていた。先週の金融政策委員会(MPC)で据え置き主張のピル委員(中銀のチーフ・アナリスト)も、賃金上昇率を警戒している。一方、英失業率(ILO方式)は改善には至らず、そのため短期金融市場は年末まで2回の利下げを織り込んだ状態だ。ブリーデン副総裁が、市場の思惑についてどのような見解を示すかにも注目したい。

想定レンジ上限
・ユーロドル、12日高値で日足一目均衡表・基準線も位置する1.1244ドル
・ポンドドル、6日高値1.3402ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル、ピボット・サポート1の1.1115ドル
・ポンドドル、ピボット・サポート1の1.3212ドル


(小針)
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