5日香港株=方向感乏しい展開か、米雇用統計の発表を前に様子見も

 5日の香港市場は方向感に乏しい展開か。7月の米雇用統計の発表を今夜に控え、様子見ムードが強まりそうだ。4日に発表された新規失業保険申請件数は26.0万件と前回改定値の25.4万件や市場予想の25.9万件を上回るやや弱い結果となった。雇用統計では非農業部門雇用者数が25.0万人増と前月分の37.2万人増から悪化が予想されており、予想通りとなれば米連邦準備理事会(FRB)の積極的な利上げ姿勢が和らぐことが期待されている。

 香港市場は前日に2%超高と大幅に続伸し、終値ベースで1週間ぶり高値を付けた後とあって、週末を前に利益確定売りが出やすいだろう。台湾問題を巡る地政学的リスクへの警戒感や、香港からの資金流出への懸念も引き続き重しになる可能性がある。香港金融管理局(HKMA)は3日の米国取引時間に、141億6100万HKドルの香港ドル買い・米ドル売りを実施した。5月12日以来29回目の香港ドル買い介入となり、1回あたりの規模としては最大となった。

 4日のNY市場でダウ平均は85米ドル安と反落し、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は続伸した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。HSBC(00005)、AIAグループ(01299)、テンセント(00700)が香港終値を下回った半面、アリババ集団(09988)、JDドットコム(09618)が上回って引けた。
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