8日香港株=軟調か、米雇用統計は予想上振れ 米長期金利上昇でネット株に売りも

 週明け8日の香港市場は軟調か。前週末に発表された7月の米雇用統計が強い内容だったことを受け、米国の景気後退懸念がやや和らいだ半面、米連邦準備理事会(FRB)の積極的な金融引き締めが続くとの見方が広がった。これを受けて米中期金利が上昇し、香港市場でもハイテク株やグロース株など高PER株が売られる展開になる可能性がある。5日のNY市場で大型ネット株のアリババ集団(09988)、テンセント(00700)、JDドットコム(09618)が香港終値を下回って引けており、香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を120ポイント超下回って寄り付くことになる。

 7日に発表された8月の中国の貿易統計は、米ドル建て輸出が18%増と市場予想の15.0%増を上回った半面、輸入は2.3%増となり、予想の3.7%増を下回った。輸出の予想上振れが好感される一方、輸入の不振で需要の低迷への懸念が高まる可能性がある。

 5日のNY市場は金融株や景気敏感株に買いが入り、ダウ平均は小幅に反発した。一方、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は3日ぶりに反落した。強い雇用統計を受けて米10年債利回りは前日の2.67%台から2.82%台に上昇。CMEのフェド・ウォッチが示す9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75%の利上げ確率は前日の34%から70%に上昇した。
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