NY為替見通し=物価の落ち着きを受けた米金利・ドルの下落一巡、ドル円は底堅さ維持か

 NYタイムは、米国の7月消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数((PPI)の鈍化によるドル売り一巡で、ドル円がじりじり戻す流れが続くか見定める局面となる。

 デイリー米サンフランシスコ連銀総裁が「雇用市場をひっくり返したくないので、50bp引き上げが道理にかなう」と述べる一方、「データ次第で75bp引き上げにもオープン」「1つのCPIだけを見て判断したくない」との見解を示すなど、次回の連邦公開市場委員会(FOMC)における50bp利上げを決め打ちする市場をけん制する発言が聞かれる。50bpの利上げ予想が有力でも、先取りして市場の金利が低下し、インフレ抑制効果がはく落する流れは回避したいだろう。

 各地区連銀総裁ほか連邦準備理事会(FRB)当局者の発言が偏り、金融政策の効果が弱まる展開を回避するため、こうした局面でバランスを取るような発言が出てくることがある。米金利やドル相場の急低下を回避したい状況なら、ドル円は底堅く推移しそうだ。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値めどは、8日安値134.36円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値めどは、本日ここまでのレンジ下限132.89円。

(関口)
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