ニューヨーク外国為替市場概況・17日 ドル円、続伸

 17日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は135.05円と前営業日NY終値(134.22円)と比べて83銭程度のドル高水準だった。7月米小売売上高は予想を若干下回ったものの、自動車を除く数値が予想を上回ったためドル買いが先行。米10年債利回りが2.91%台まで上昇したことも相場の支援材料となり、24時過ぎに一時135.50円と日通し高値を更新した。
 ただ、同水準に位置する一目均衡表雲の上限がレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(7月26-27日分)で「当局者はある時点で利上げペースを減速することが適切と認識」との見解が示されると、市場では「想定ほどタカ派的な内容ではなかった」と受け止められ、一時134.80円付近まで下押しした。
 なお、FOMC議事要旨では「インフレはしばらくの間、不快なほど高いままとなる可能性」「金利を十分に制限的なレベルまで引き上げ、維持する必要がある」との見解も示された。

 ユーロドルは小幅ながら続伸。終値は1.0180ドルと前営業日NY終値(1.0171ドル)と比べて0.0009ドル程度のユーロ高水準だった。ユーロ圏の深刻なエネルギー危機が警戒される中、高インフレによる域内の景気悪化が意識されやすく、ユーロ売り・ドル買いが出た。21時30分過ぎには一時1.0146ドルと日通し安値を付けた。
 ただ、独長期金利の上昇に伴うユーロ買い・ドル売りが入ると持ち直した。FOMC議事要旨公表後に米長期金利が上昇幅を縮め、ドル売りが強まると一時1.0203ドルと日通し高値を付けた。

 ユーロ円は続伸。終値は137.50円と前営業日NY終値(136.50円)と比べて1円程度のユーロ高水準。独長期金利の上昇を手掛かりにユーロ買いが入ったほか、ドル円の上昇に伴う円売りが出て一時137.88円と本日高値を更新した。ただ、NY午後に入るとやや上値が重くなった。ドル円の伸び悩みにつれた売りが出て、一時137.41円付近まで下押しした。

本日の参考レンジ
ドル円:133.91円 - 135.50円
ユーロドル:1.0146ドル - 1.0203ドル
ユーロ円:136.27円 - 137.88円

(中村)
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