株式明日の戦略―上げ相場「もうはまだなり?」を見極める重要な局面

 18日の日経平均は反落。終値は280円安の28942円。

 東証プライムの売買代金は概算で2兆3000億円、騰落銘柄数は値上がり486/値下がり1283だった。売買代金上位では、レーザーテックやソフトバンクGが序盤のマイナス圏から押し目買いで上昇に転じたほか、3位のアイスタイルは制限値幅の上限が拡大され、値上がり率ではトップとなった。米シスコ・システムズが時間外で大幅高となり、同社製品の取扱比率が高いネットワンシステムズが物色された。イリソ電子工業は外資系証券による投資判断引き上げが好感された。

 一方、米SOX指数の軟調な動きを受けて、東京エレクや信越化学などが軟調。米長期金利の上昇が嫌気され、リクルートHDやエムスリーなどが売りに押されたほか、ソニー、トヨタ自動車、キーエンス、ファナックなどが終日軟調に推移した。値下がり率上位では、ラクスやGMOグローバルサイン、シマノが軟調。西松屋チェーン、オイシックス・ラ・大地、シュッピン、しまむらなど小売株の下げも目立った。

 今晩の米国市場ではエスティ・ローダーなどの消費関連株の決算発表に注目が集まるほか、新規失業保険申請件数、7月中古住宅販売件数、金融当局者の発言などがある。 

 あすの早朝、米国市場の引け後に発表が予定されている、アプライド・マテリアルズの決算内容がカギとなる。好感され時間外で株価が上昇する場合、半導体関連株への買い戻しにつながり、指数の押し上げ要因となる。一方、弱気に傾けば東京エクレクを中心に関連株の大幅安が予想され、これまで安値から3,000円以上上昇してきた日経平均の調整のきっかけにもなりえる。

 一方、18日に発表された8月第2週(8/8~8/12)の投資主体別売買動向(現物と先物を合算)では、海外投資家は7月第3週から先物の買い越しを続けた。特に、最近ではTOPIX型が増加しており、今週17日にもTOPIX型の幅広い買いが散見された。

 現物指数のTOPIXはテクニカル面では5日線上を維持しており、引き続きトレンドフォローの見方となる。きょうの売買代金は前日の賑わいに反して減少したが、円売り・株先買いは続いている公算が大きい。TOPIXの25日線からのかい離率は2.4%まで縮小、空売り比率は42%と4日ぶりの水準まで上昇しており、上げ相場「もうはまだなり?」を見極める重要なタイミングにきている。
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