NY為替見通し=米経済指標に警戒も、ドル円は底堅いか

 ドル円は欧州勢参入後に時間外の米長期金利が上昇に転じた動きを眺めながら136.85円近辺まで切り返したが、米長期金利が伸び悩むなか米経済指標への警戒感で再び売りに押され136.17円まで下押した。

 全般明日25日から27日にかけて開催されるジャクソン会議を見極めたいムードが強く、一方向に大きく傾きにくい。米10年債利回りが約1カ月ぶりの高い水準となる3%台を回復して推移するなど、市場はジャクソン会議で米連邦準備理事会(FRB)当局者らがタカ派的なスタンスをあらためて示すとの見方が強く、ドル円は底堅い動きが見込まれる。予想を下回った米7月消費者物価指数(CPI)の結果を受けて、市場でFRBが積極的な引き締め方針を弱めるとの思惑が強まるなか、FRB当局者らからインフレ高への懸念と引き締め強調の発言が相次ぎ、市場はジャクソン会議でのタカ派寄り発言への期待が強い。

 ただ、26日に講演を予定しているパウエルFRB議長は、今後の政策決定がデータ次第になることを強調し、インフレ抑制に引き続き尽力すると7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見と同様のメッセージを発すると予想される。ジャクソン会議通過後、ドル円は下方向の動きに警戒。中国や欧州の景気鈍化懸念が一段と強まっており、米経済の先行きに対する懸念も加速すれば、リスクオフムードが高まる可能性がある。

 本日のNYタイムでのドル円は米株・米長期金利の動向を眺めながらの動きとなるも、米経済指標の結果に注目。昨日は8月米製造業・サービス部門PMI速報値の悪化で、ドル円は一時135円後半まで急落した。本日は7月耐久財受注などの発表が予定されている。景気鈍化懸念が強いなか、前はあまりドル相場の動意につながってない指標の結果にも最近は敏感になっている。

・想定レンジ上限
 ドル円は本日これまでの高値137.04円が上値めど。

・想定レンジ下限
 ドル円は23日の安値135.82円が下値めど。

(金)
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