ニューヨーク外国為替市場概況・24日 ドル円、反発

 24日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反発。終値は137.12円と前営業日NY終値(136.77円)と比べて35銭程度のドル高水準だった。26日のジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演に注目が集まる中、市場では「タカ派的なスタンスが改めて示される」との見方が広がっており、米10年債利回りが一時3.1244%前後と6月29日以来約2カ月ぶりの高水準を記録。全般ドル買いが活発化し、23時過ぎに一時137.24円と日通し高値を更新した。
 月末が近づく中、ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだドル売りのフローが観測されると136.70円付近まで下押しする場面もあったが、引けにかけては再び強含み137円台に乗せて取引を終えた。

 ユーロドルは小反落。終値は0.9967ドルと前営業日NY終値(0.9970ドル)と比べて0.0003ドル程度のユーロ安水準だった。米長期金利の上昇に伴うドル買いが先行すると一時0.9910ドルと日通し安値を更新したものの、前日に付けた2002年12月以来の安値0.9901ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢に。24時過ぎには0.9999ドルと日通し高値を更新した。ロンドン・フィキシングに絡んだドル売りのフローも相場を下支えした。
 もっとも、欧州の天然ガス価格の指標となるオランダTTF天然ガス先物が1メガワット時あたり300ユーロを突破するなど、ユーロ圏の深刻なエネルギー危機が警戒される中、域内景気の悪化を懸念したユーロ売り・ドル買いが出やすく、戻りは限定的だった。1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)や前日の高値1.0018ドルがレジスタンスとして意識された面もあった。

 ユーロ円は3営業日ぶりに反発。終値は136.68円と前営業日NY終値(136.35円)と比べて33銭程度のユーロ高水準。ドル円が底堅く推移する中、ユーロドルが持ち直したことで円売り・ユーロ買いが優勢となった。米国株相場が反発したことで、投資家の過度なリスク回避姿勢が和らいだことも円売り・ユーロ買いを促し、24時過ぎに一時136.78円と日通し高値を更新した。その後の下押しも136.36円付近にとどまった。

本日の参考レンジ
ドル円:136.17円 - 137.24円
ユーロドル:0.9910ドル - 0.9999ドル
ユーロ円:135.52円 - 136.78円

(中村)
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