NY株見通し-神経質な展開 金融当局者の発言に注目

 今晩のNY市場は神経質な展開か。3連休明けの昨日は、強い米8月ISM非製造業総合指数(PMI)を受けて長期金利が上昇したことが嫌気され主要3指数がそろって下落。ダウ平均とS&P500が2日続落し、ハイテク株主体のナスダック総合は2016年以来となる7日続落を記録した。S&P500は、6月中旬の安値3666ポイントから8月中旬の高値4305ポイントまで17.4%高と大幅に反発したが、昨日は3908.19ポイントで終了し、安値からの上昇率は6.6%に縮小した。今晩の取引ではS&P500の心理的節目3900ポイントの攻防が焦点となりそうだ。3900ポイントを維持できれば再び上昇トレンドが期待される一方、3900ポイントを割り込めば6月安値を再度トライすることも予想され、同水準の攻防に注目が集まる。また金融政策の見通しをめぐっては米連邦準備理事会(FRB)が発表する米地区連銀経済報告(ベージュブック)が注目されるほか、先週に2023年中の利下げはないとの見方を明確に示したメスター米クリーブランド連銀総裁の講演に注目が集まる。このほか、バーキン米リッチモンド連銀総裁、ブレイナードFRB副議長、バーFRB副議長などの講演も予定されており、金融政策を巡る当局者の発言に要警戒か。

 今晩の米経済指標はMBA住宅ローン申請指数、7月貿易収支、米地区連銀経済報告(ベージュブック)など。企業決算は引け後にコパート、ゲームストップなどが発表予定。(執筆:9月7日、14:00)
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