欧州外国為替市場概況・20時 ユーロドル、パリティ回復後に伸び悩む

 15日の欧州外国為替市場でユーロドルは一時パリティ(等価、1ユーロ=1ドル)を回復も伸び悩む。20時時点では0.9979ドルと17時時点(0.9977ドル)と比べて0.0002ドル程度のユーロ高水準だった。ユーロ豪ドルやユーロカナダドルなどユーロクロスが上昇したことに連れる形で1.0000ドルにワンタッチ。日通し高値を付けた。15時過ぎに昨日安値0.9956ドルの下抜けに失敗したことで短期的なショートカバーも入ったようだ。デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁から「ユーロ安もインフレ圧力に加わっている」と、通貨安が物価に与えるマイナスの影響に触れる発言も聞かれた。しかし、次第に米債利回りの上昇をにらんだ調整の売りが入り伸び悩み、一時0.9970ドル前後へ下押した。

 ユーロ円も伸び悩む。20時時点では143.19円と、17時時点(143.25円)と比べて6銭程度のユーロ安水準だった。ユーロドルがパリティ回復へ向かうなか、ユーロ円もユーロ高・円安方向へ動き、一時143.46円まで上昇。ただ、ドル円の上昇一服で市場が円買いに傾くと、ユーロ円も伸び悩んだ。ドル円が持ち直した後も、今度はユーロドルの伸び悩みが代わって重しとなり、ユーロ円の戻りを重くした。

 ドル円は下げ渋る。20時時点では143.48円と17時時点(143.57円)と比べて9銭程度のドル安水準だった。一時パリティを回復したユーロドルに対するドル軟化が重しとなり、143.20円台へ下押す場面もあった。その後は米10年債利回りが3.46%近辺、同2年債利回りが3.84%台まで上昇したことから、一時143.60円台へ戻した。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:142.80円 - 143.80円
ユーロドル:0.9956ドル - 1.0000ドル
ユーロ円:142.57円 - 143.46円

(関口)
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