週間為替展望(豪ドル/ZAR)-南ア、米国両中銀の利上げ幅に注目
◆豪ドル、対円では買い場探しとなるか
◆豪ドル、RBA要人の講演に注意
◆ZAR、南ア、米国両中銀の利上げ幅に注目
予想レンジ
豪ドル円 94.50-98.50円
南ア・ランド円 7.90-8.40円
9月19日週の展望
豪ドルはもみ合いか。対ドルでは8月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回り、来週20-21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で1.00%の利上げの可能性も台頭。米豪金利差拡大でドル高・豪ドル安になるかを見極めることになる。
FOMCとその後に行われるパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見を受けて米金利が激しく動くことが予想され、豪ドル/ドルも連れて乱高下しそうだ。また、豪ドル円は「日銀が市場介入に向けてレートチェックを行った」との報道でドル円の上値が抑えられたことから上値が重かった。
しかしながら、円の買い戻しはあくまでも一時的と思われる。上述のように米国のインフレ高進でFRBがその対応に追われている中で、インフレ加速を招きかねないドル売り介入は難しいだろう。口先介入の効果があるのは最初の数回程度。円買い戻しの反動が逆に出てくる可能性もあり、豪ドル円の買い場探しとなる可能性もある。
なお、来週は豪州からは21日の8月ウエストパック景気先行指数以外、市場を動意づけるような主だった経済指標の発表予定はない。ただ、19日にカーンズRBA(豪準備銀行)金融安定局長の講演、20日に今月6日に行われたRBA理事会の議事要旨公表、21日にブロックRBA副総裁の講演などが予定されている。RBA要人の発言が豪ドルの動向に影響を与えそうだ。
南アフリカ・ランド(ZAR)は、豊富なイベントのなか、神経質な動きを繰り返すか。国外要因としては、FOMCの結果やパウエルFRB議長の会見などが、ZARの動向に影響を与えるだろう。南ア国内では、21日に8月のCPIが発表される。7月は2009年に8.0%を記録して以来となる7.8%まで上昇した。8月もインフレ高進が確認された場合は、翌22日に控える南アフリカ準備銀行(SARB)の金融政策委員会(MPC)の利上げ幅にも影響を与えそうだ。米国の利上げ幅とSARBの利上げ幅でかい離が出る可能性もあり、両中銀の動向に注目したい。
9月12日週の回顧
豪ドルは上値が重かった。対ドルでは8月の米CPIが予想を上回ったことでドル買いが優勢となったほか、対円では「日銀がレートチェックを行い介入に備えている」との一部報道が上値を抑えた。なお、8月豪雇用統計では新規雇用者数が3.35万人増と市場予想をわずかに下回り、失業率も3.5%と予想より悪かった。もっとも、雇用者数の内訳では常勤数が増加した一方で非常勤の減少が確認されたことから、豪ドルの支えとなった。
ZARも対ドル・対円ともに軟調な動きだった。週初は南アが生産量世界一位を誇るプラチナの価格が、8月19日以来の水準まで上昇したことが支えになり、ランドが買われる場面があった。しかしながら、豪ドル同様に米CPIの強い結果と、日銀による口先介入がZARの重しになった。(了)
◆豪ドル、RBA要人の講演に注意
◆ZAR、南ア、米国両中銀の利上げ幅に注目
予想レンジ
豪ドル円 94.50-98.50円
南ア・ランド円 7.90-8.40円
9月19日週の展望
豪ドルはもみ合いか。対ドルでは8月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回り、来週20-21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で1.00%の利上げの可能性も台頭。米豪金利差拡大でドル高・豪ドル安になるかを見極めることになる。
FOMCとその後に行われるパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見を受けて米金利が激しく動くことが予想され、豪ドル/ドルも連れて乱高下しそうだ。また、豪ドル円は「日銀が市場介入に向けてレートチェックを行った」との報道でドル円の上値が抑えられたことから上値が重かった。
しかしながら、円の買い戻しはあくまでも一時的と思われる。上述のように米国のインフレ高進でFRBがその対応に追われている中で、インフレ加速を招きかねないドル売り介入は難しいだろう。口先介入の効果があるのは最初の数回程度。円買い戻しの反動が逆に出てくる可能性もあり、豪ドル円の買い場探しとなる可能性もある。
なお、来週は豪州からは21日の8月ウエストパック景気先行指数以外、市場を動意づけるような主だった経済指標の発表予定はない。ただ、19日にカーンズRBA(豪準備銀行)金融安定局長の講演、20日に今月6日に行われたRBA理事会の議事要旨公表、21日にブロックRBA副総裁の講演などが予定されている。RBA要人の発言が豪ドルの動向に影響を与えそうだ。
南アフリカ・ランド(ZAR)は、豊富なイベントのなか、神経質な動きを繰り返すか。国外要因としては、FOMCの結果やパウエルFRB議長の会見などが、ZARの動向に影響を与えるだろう。南ア国内では、21日に8月のCPIが発表される。7月は2009年に8.0%を記録して以来となる7.8%まで上昇した。8月もインフレ高進が確認された場合は、翌22日に控える南アフリカ準備銀行(SARB)の金融政策委員会(MPC)の利上げ幅にも影響を与えそうだ。米国の利上げ幅とSARBの利上げ幅でかい離が出る可能性もあり、両中銀の動向に注目したい。
9月12日週の回顧
豪ドルは上値が重かった。対ドルでは8月の米CPIが予想を上回ったことでドル買いが優勢となったほか、対円では「日銀がレートチェックを行い介入に備えている」との一部報道が上値を抑えた。なお、8月豪雇用統計では新規雇用者数が3.35万人増と市場予想をわずかに下回り、失業率も3.5%と予想より悪かった。もっとも、雇用者数の内訳では常勤数が増加した一方で非常勤の減少が確認されたことから、豪ドルの支えとなった。
ZARも対ドル・対円ともに軟調な動きだった。週初は南アが生産量世界一位を誇るプラチナの価格が、8月19日以来の水準まで上昇したことが支えになり、ランドが買われる場面があった。しかしながら、豪ドル同様に米CPIの強い結果と、日銀による口先介入がZARの重しになった。(了)