NY株見通し-今週は先行きの金融政策の見通しを巡り、神経質な展開か

 今週のNY市場は神経質な展開か。先週は注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)で3会合連続での0.75%の利上げが決定され、FOMCメンバーの金利先行き見通しが大幅に上方修正されたことで、高金利政策の長期化によるリセッション懸念が強まった。主要3指数はそろって4-5%安と大幅に2週続落し、ダウ平均は年初来安値を更新。S&P500とナスダック総合も年初来安値までそれぞれ1.5%、2.9%に迫った。今週は先行きの利上げペースの見通しや景気の動向をにらんで神経質な展開となりそうだ。利上げペースの見通しを巡っては、FOMCメンバーの2023年のFF金利予想が4.25%、4.50%、4.75%に分かれたが、今週はパウエルFRB議長をはじめ、FRBの理事や地区連銀総裁の19人中12人の発言が予定されており、それぞれの発言に注目が集まる。経済指標では、米経済がすでに景気後退(リセッション)入りしたか否かを巡り、29日に発表される4-6月期GDP確定値が注目される。また、インフレ動向を巡っては、FRBがインフレ指標として注目する8月個人消費支出(PCE)価格指数が30日に発表される。同コアPCR価格指数は6月の4.8%から7月に4.6%に低下したが、8月は4.7%と再び上昇が予想されている。このほかの経済指標は8月耐久財受注、8月新築住宅販売件数、新規失業保険申請件数など。企業決算はペイチェックス、カーマックス、マイクロン・テクノロジー、ナイキなどが発表予定。

 今晩の米経済指標は8月シカゴ連銀全米活動指数、9月ダラス連銀製造業景況指数など。コリンズ米ボストン連銀総裁、ボスティック米アトランタ連銀総裁、ローガン米ダラス連銀総裁、メスター米クリーブランド連銀総裁の講演や討議参加も予定されている。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:9月26日、14:00)
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