ニューヨーク外国為替市場概況・5日 ドル円、3日ぶり反発

 5日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3営業日ぶりに反発。終値は144.64円と前営業日NY終値(144.13円)と比べて51銭程度のドル高水準だった。9月ADP全米雇用報告や8月米貿易収支はほぼ予想通りの結果となったが、9月米ISM非製造業指数が56.7と予想の56.0を上回ったことが分かると、米長期金利の上昇とともにドル買いが先行。24時30分前に一時144.85円と日通し高値を付けた。
 ただ、政府・日銀による円買い介入への警戒感から節目の145円には届かなかった。前日の高値144.93円が目先レジスタンスとして意識された面もあり、NY午後には144.40円付近まで伸び悩む場面があった。
 なお、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁はこの日、「市場は適切に機能しており、米連邦準備理事会(FRB)はインフレ抑制に向けて、断固として利上げを継続する」との見解を示したと伝わった。

 ユーロドルは3日ぶりに反落。終値は0.9884ドルと前営業日NY終値(0.9986ドル)と比べて0.0102ドル程度のユーロ安水準だった。欧州序盤に一時0.9995ドルまで買われる場面もあったが、前日の高値0.9999ドルや1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)がレジスタンスとして働くと失速した。予想を上回る米ISM非製造業指数を受けて米金利上昇とドル買いが進むと、23時30分前に一時0.9835ドルと日通し安値を更新した。
 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時111.74まで上昇した。

 ユーロ円は6日ぶりに反落。終値は142.89円と前営業日NY終値(143.93円)と比べて1円04銭程度のユーロ安水準。ダウ平均が一時420ドル超下落するなど、米株式相場が軟調に推移した場面ではリスク・オフの円買い・ユーロ売りが強まり一時142.44円と日通し安値を付けた。ユーロドルの下落につれた売りも出た。ただ、引けにかけては142.99円付近まで下げ渋った。

本日の参考レンジ
ドル円:143.53円 - 144.85円
ユーロドル:0.9835ドル - 0.9995ドル
ユーロ円:142.44円 - 144.09円

(中村)
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