13日香港株=様子見か、今夜発表の9月米CPI見極める

 13日の香港市場は様子見気分が広がるか。香港時間の13日夜に発表する9月の米消費者物価指数(CPI)を前に、投資家が積極的な売買を見送る可能性がある。12日夜発表の米9月生産者物価指数(PPI)は予想を上回る強い結果となった。同日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、一部のメンバーが景気や金融市場に配慮して利上げペースを調整する必要があるとの指摘もあったが、インフレが「依然として受け入れがたいほど高い」との認識を参加者が共有していたことが明らかになり、当面の利上げ継続を示唆するほぼ想定通りの内容と受け止められた。

 欧米が積極的な利上げを継続するとの観測が根強い中、香港など新興国市場の資金流出への懸念も引き続き重荷となりそうだ。香港金融管理局(HKMA)は13日朝方、116億9700万HKドルの香港ドル買い・米ドル売りを実施した。香港ドル買い介入は今月で4回目となり、規模としては8月以降でもっとも大きかった。

 一方、中国共産党大会の開幕を16日に控え、中国の政府系資金による相場救済への期待が下値を支える可能性がある。前日の中国本土市場で上海総合指数が後場に急伸し、政府系資金が買い支えに動いたとの見方が出ている。本土市場が堅調に推移すれば、投資家心理の改善にある程度寄与するだろう。

 12日のNY市場でダウ平均は小反落。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は小幅に6営業日続落し、3日続けて年初来安値を更新した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、HSBC(00005)が香港終値を上回った半面、AIAグループ(01299)、テンセント(00700)、JDドットコム(09618)などが香港終値を下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約80ポイント下回って寄り付くことになる。
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