NY株見通し-大手金融機関の第3四半期決算発表に注目

 今晩のNY市場は大手金融機関の第3四半期決算発表に注目。昨日は米9月消費者物価指数(CPI)予想を上回る強い伸びとなり、金融引き締めの長期化見通しが強まったことで大幅安でスタートしたものの、ショート筋の買い戻しをきっかけに主要3指数がそろって大幅反発した。CPIが強い結果となったものの、インフレのピークアウトが近いとの見方や、ドミノ・ピザやデルタ航空などの第3四半期決算が総じて良好だったこと、S&P500が一時3500ポイントを下回り、今年1月の史上最高値からの下落率がコロナパンデミックの2020年3月安値からの上昇幅の50%に達したことも買い材料視された。今晩の取引では、昨日の大幅高の流れが続くことが期待される中、寄り前に発表されるJPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴなどの大手金融機関の第3四半期決算が焦点となりそうだ。JPモルガン・チェースのダイモン最高経営責任者(CEO)は今週月曜日、米国経済が2023年に景気後退(リセッション)入りするとの見方を示しており、決算や見通しが注目される。このほか、9月小売売上高や10月ミシガン大消費者信頼感指数速報値などの経済指標にも要注目。

 今晩の米経済指標は9月小売売上高、10月ミシガン大消費者信頼感指数速報値のほか、9月輸入物価など。クック米連邦準備理事会(FRB)理事、ウォラーFRB理事、ジョージ米カンザスシティ連銀総裁の討議参加や講演も予定されている。企業決算は寄り前にJPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴ、シティグループ、モルガン・スタンレーの大手金融機関のほか、USバンコープ、PNCファイナンシャル、ユナイテッドヘルスなどが発表予定。(執筆:10月14日、14:00)
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