株式明日の戦略-休場前は様子見ムード、FOMCをじっくり吟味

 2日の日経平均は3日ぶり反落。終値は15円安の27663円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり739/値下がり1019。上方修正を発表したソニーGが、高く始まった後に値を消したものの7%高。TDKや日本製鉄も上方修正が好感されて買いを集めた。直近で決算反応が良かった銘柄群に動きが良かったものが多く、パナソニックやJTが大幅上昇。前日ストップ高の冶金工やスミダコーポが2桁の上昇率となった。直近上場のプラスゼロがストップ高。リリースを材料にブライトパスバイオがストップ高となり、前日比では47%高と爆騰した。

 一方、3Qが大幅減益となった花王が8.7%安。ファンケル、コーセー、ユニチャームなど、化粧品、日用品関連に警戒売りが波及した。東電HDや日本酸素、住友化学が決算を受けて大幅安。下方修正を発表したブイキューブは、場中値付かずのストップ安比例配分と売りが殺到した。前日大幅高となったメルカリが6%安と一転大幅安。ユーロ円建てCBの発行が嫌気されたサイバーエージェントが急落し、年初来安値を更新した。

 日経平均はプラスでは終われなかったが、買い材料に乏しい中では値を保った。休場明けの4日は、FOMCの結果発表を受けた米国株の動向に大きく影響されることになる。足元では米国の利上げペース減速に対する期待が高まっているものの、11月のFOMCでは0.75%の大幅利上げが続くとの見方が強い。それを織り込んだ上で米国株は水準を切り上げているが、FOMCでこの流れが強化されるのか逆回転してしまうのか。東京市場では、4日に結果を受けた2日分の米国株の値動きを消化する。米国株は結果発表直後と翌日の値動きが真逆になることも多い。今回は振り回されるリスクが低下するため、冷静にFOMCの内容を吟味することができる。

 もし、米国株が2日、3日と連日で大幅安となってしまった場合には、4日には米雇用統計が発表されることもあり、日経平均も大幅安は免れない。その場合は25日線(26941円、2日時点)がサポートになるかが注目される。ただ、ネガティブシナリオであっても国内は4日以降も決算発表が多く、米国株との相対比較では底堅く推移するだろう。FOMCが米国株の売り材料とならなかった場合には、米雇用統計に対する警戒も和らぐことから、日経平均は一気に28000円を試しに行く展開にも期待が持てる。
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