欧州マーケットダイジェスト・14日 株高・円安・ユーロ底堅い
(14日終値:15日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=140.25円(14日15時時点比△0.69円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=144.96円(△1.20円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0335ドル(△0.0034ドル)
FTSE100種総合株価指数:7385.17(前営業日比△67.13)
ドイツ株式指数(DAX):14313.30(△88.44)
10年物英国債利回り:3.368%(△0.010%)
10年物独国債利回り:2.147%(▲0.013%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
10月スイス生産者輸入価格(前月比) 0.0% 0.2%
9月ユーロ圏鉱工業生産
前月比 0.9% 2.0%・改
前年比 4.9% 2.8%・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは下値が堅い。パネッタ欧州中央銀行(ECB)専務理事が「金融引き締めはインフレが定着しないようにするため」「決定的な根拠がない前提で積極的な引き締めを行うのは見当違い」などと発言すると、ユーロ売り・ドル買いが先行。21時過ぎに一時1.0272ドルと日通し安値を付けた。
ただ、売り一巡後はじりじりと買い戻しが進んだ。米国のインフレがピークアウトしたとの期待から、米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを緩めるとの観測は根強くユーロ買い・ドル売りが入りやすい地合いだ。ブレイナードFRB副議長が「利上げペースの減速は近く適切になるだろう」と述べたことも相場を下支えした。
・ドル円は買い先行後、もみ合い。週明け早朝取引に伝わったウォラーFRB理事のタカ派的な発言が意識されて、欧州勢が円売り・ドル買いで参入。パネッタECB専務理事の発言を受けて、対ユーロ中心にドル高が進むと円に対してもドル買いが出た。20時30分前に一時140.80円と日通し高値を付けた。
ただ、そのあとは140円台前半から半ばでのもみ合いに終始した。ユーロドルの持ち直しに伴う円買い・ドル売りが出た半面、ユーロ円などクロス円の上昇につれた円売り・ドル買いが出たため相場は方向感が出なかった。
なお、バイデン米大統領は習近平・中国国家主席との会談で、「ロシアによるウクライナ侵攻や北朝鮮問題を取り上げた」「台湾情勢などを念頭に違いを管理し、競争が衝突になるのを防ぐ」などと発言。一方、習氏は「両国が難しい関係にあり、懸念を抱いている」との認識を示した。また、両首脳はブリンケン米国務長官が中国を訪問し、今回の協議の進捗を確認することで合意した。
・ユーロ円は底堅い動き。パネッタECB専務理事の発言を受けて伸び悩む場面もあったが、欧州株相場の上昇を背景にリスク・オンの円売りが出ると、一時145.24円と日通し高値を更新した。
・ロンドン株式相場は反発。前週末の米国株相場の上昇や、中国当局による不動産市場への支援策公表などが好感されて、買いが優勢となった。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株の上昇が目立ったほか、リオ・ティントやグレンコアなど素材株の一角に買いが入った。半面、セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が売られた。
・フランクフルト株式相場は3日続伸。前週末の米国株相場の上昇や、中国当局による不動産市場への支援策公表などが好感されて、買いが優勢となった。個別ではインフィニオン・テクノロジーズ(7.77%高)やメルク(4.42%高)、ザランド(3.96%高)などの上げが目立った。
・欧州債券相場は英国債が下落した一方、独国債が上昇した。パネッタECB専務理事が「需給動向の不確実性から、どの程度の金融政策の調整が必要かについては慎重であり続ける必要がある」と発言すると、独国債に買いが入った。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=140.25円(14日15時時点比△0.69円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=144.96円(△1.20円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0335ドル(△0.0034ドル)
FTSE100種総合株価指数:7385.17(前営業日比△67.13)
ドイツ株式指数(DAX):14313.30(△88.44)
10年物英国債利回り:3.368%(△0.010%)
10年物独国債利回り:2.147%(▲0.013%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
10月スイス生産者輸入価格(前月比) 0.0% 0.2%
9月ユーロ圏鉱工業生産
前月比 0.9% 2.0%・改
前年比 4.9% 2.8%・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは下値が堅い。パネッタ欧州中央銀行(ECB)専務理事が「金融引き締めはインフレが定着しないようにするため」「決定的な根拠がない前提で積極的な引き締めを行うのは見当違い」などと発言すると、ユーロ売り・ドル買いが先行。21時過ぎに一時1.0272ドルと日通し安値を付けた。
ただ、売り一巡後はじりじりと買い戻しが進んだ。米国のインフレがピークアウトしたとの期待から、米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを緩めるとの観測は根強くユーロ買い・ドル売りが入りやすい地合いだ。ブレイナードFRB副議長が「利上げペースの減速は近く適切になるだろう」と述べたことも相場を下支えした。
・ドル円は買い先行後、もみ合い。週明け早朝取引に伝わったウォラーFRB理事のタカ派的な発言が意識されて、欧州勢が円売り・ドル買いで参入。パネッタECB専務理事の発言を受けて、対ユーロ中心にドル高が進むと円に対してもドル買いが出た。20時30分前に一時140.80円と日通し高値を付けた。
ただ、そのあとは140円台前半から半ばでのもみ合いに終始した。ユーロドルの持ち直しに伴う円買い・ドル売りが出た半面、ユーロ円などクロス円の上昇につれた円売り・ドル買いが出たため相場は方向感が出なかった。
なお、バイデン米大統領は習近平・中国国家主席との会談で、「ロシアによるウクライナ侵攻や北朝鮮問題を取り上げた」「台湾情勢などを念頭に違いを管理し、競争が衝突になるのを防ぐ」などと発言。一方、習氏は「両国が難しい関係にあり、懸念を抱いている」との認識を示した。また、両首脳はブリンケン米国務長官が中国を訪問し、今回の協議の進捗を確認することで合意した。
・ユーロ円は底堅い動き。パネッタECB専務理事の発言を受けて伸び悩む場面もあったが、欧州株相場の上昇を背景にリスク・オンの円売りが出ると、一時145.24円と日通し高値を更新した。
・ロンドン株式相場は反発。前週末の米国株相場の上昇や、中国当局による不動産市場への支援策公表などが好感されて、買いが優勢となった。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株の上昇が目立ったほか、リオ・ティントやグレンコアなど素材株の一角に買いが入った。半面、セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が売られた。
・フランクフルト株式相場は3日続伸。前週末の米国株相場の上昇や、中国当局による不動産市場への支援策公表などが好感されて、買いが優勢となった。個別ではインフィニオン・テクノロジーズ(7.77%高)やメルク(4.42%高)、ザランド(3.96%高)などの上げが目立った。
・欧州債券相場は英国債が下落した一方、独国債が上昇した。パネッタECB専務理事が「需給動向の不確実性から、どの程度の金融政策の調整が必要かについては慎重であり続ける必要がある」と発言すると、独国債に買いが入った。
(中村)