欧州外国為替市場概況・20時 ユーロドル、大幅上昇

 28日の欧州外国為替市場でユーロドルは大幅に上昇した。20時時点では1.0474ドルと17時時点(1.0374ドル)と比べて0.0100ドル程度のユーロ高水準だった。米10年債利回りの低下を支えに17時30分前には1.04ドル台を回復。その後に米金利は低下幅を縮小するもユーロ買いドル売りは止まず、20時過ぎには6月30日以来の高値となる1.0487ドルまで上げ幅を拡大した。低下して始まった独10年債利回りが上昇に転じたことや、ユーロクロスが全般堅調だったことにも後押しされた。

 ユーロは対ポンドで0.8675ポンド、対豪ドルでは1.5633豪ドルまで上値を伸ばした。また原油安がカナダドル(CAD)の重しとなり、ユーロカナダドルは1.4086CADまでユーロ高CAD安が進行した。

 ドル円は下値を広げた。20時時点では137.80円と17時時点(138.31円)と比べて51銭程度のドル安水準だった。時間外の米10年債利回りが10月初旬以来となる3.62%割れまで低下すると再びドル売り円買いが優勢となった。16時過ぎにつけた137.80円や15日安値137.68円を割り込むと8月29日以来の安値となる137.50円まで売り込まれた。一巡後は米長期金利の低下幅縮小に伴い、売りの勢いはやや緩んだ。

 ユーロ円は買い戻し優勢。20時時点では144.33円と17時時点(143.49円)と比べて84銭程度のユーロ高水準だった。上昇基調を強めたユーロドルや他ユーロクロスに歩調を合わせた。144円台を回復し、20時過ぎには144.50円台まで下値を切り上げた。
 なお、クノット・オランダ中銀総裁の発言「インフレ目標を達成するには、ユーロ圏の景気減速が不可避」やカジミール・スロバキア中銀総裁の見解「インフレ抑制の必要性から利上げは継続される」などが伝わっている。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:137.50円 - 139.47円
ユーロドル:1.0341ドル - 1.0487ドル
ユーロ円:143.05円 - 144.97円


(小針)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。