東京為替見通し=12月日銀短観を確認後、タカ派的ドットプロット警戒で底堅い展開か
13日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、11月米消費者物価指数(CPI)が前月比+0.1%。前年比+7.1%と予想を下回ったことで、米長期金利の低下とともに134.66円まで下落した。ユーロドルは1.0673ドルまで上昇した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、12月調査の日銀短観を見極めた後は、明朝4時に発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)声明でのタカ派的なドット・プロット(金利予測分布図)への警戒感から底堅い展開が予想される。
12月調査の日銀短観での大企業・製造業の業況判断指数(DI)は+6と予想されており、9月調査の+8からの悪化が見込まれている。DIが予想通りに4期連続で悪化した場合、2四半期連続のマイナス成長、つまり、リセッションに陥る可能性が高まることで、日銀の金融緩和政策長期化への観測から円安要因となる。
ちなみに、来週23日に発表される日本の11月コア消費者物価指数は前年比+4.0%台に乗せるという日本版CPIショックが警戒されている。すなわち、日本経済は、物価上昇と景気減速というスタグフレーションに陥る可能性が高まりつつある。
米11月消費者物価指数(CPI)は、前月比+0.1%、前年比+7.1%と発表され、10月の前月比+0.4%、前年比+7.7%からの伸び率鈍化となった。先週末に発表された11月の卸売物価指数(PPI)は、前年比+7.4%となり、10月の前年比+8.0%からは伸び率は鈍化し、過去18カ月で最も低い伸びに留まった。そして、米ミシガン大学が発表した1年先のインフレ期待は4.6%と前月の4.9%から低下して、15カ月ぶりの低水準を記録した。ニューヨーク連銀調査の11月の米家計の1年後のインフレ期待は5.2%と、21年8月以来の低水準となった。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」によると、明朝発表されるFOMC声明での0.50%利上げ確率は79.4%となっている。
ドット・プロット(金利予測分布図)は、先週末に作成済みだが、FRBの規則では変更は可能とのことで予断を許さない状況となっている。変更しないのであれば、今年のFOMCでの利上げ幅を全て適中させてきたウォールストリート・ジャーナル紙のFEDウォッチャー、ニック・ティミラオス記者の予告通りになる可能性が高い。ティミラオス記者は、FOMCでは0.5%の利上げを行い、ドットプロットでのターミナルレート中央値が9月の4.6%から一気に5.00%台まで引き上げられ、FRBは市場参加者のコンセンサスより高い位置に来年FFレートを持っていくことを暫定的にシグナルしたい、と述べている。
そして、パウエルFRB議長が、記者会見で11月CPIを考慮した見通しを述べるのかもしれない。
シナリオ1(ハト派)は、ドットプロットでのターミナルレート中央値が9月の4.6%から4.9%程度(FF金利誘導目標4.75-5.00%)に引き上げられ、その後は利下げに転じるというものである。
シナリオ2(ややタカ派)は、4.75-5.00%が23年末まで維持されるパターンとなる。
シナリオ3(ややタカ派)は、ターミナルレート中央値が5.00%台(FF金利誘導目標5.00-25%)に引き上げられ、その後は利下げに転じるというものである。
シナリオ4(タカ派)は、5.00-25%が23年末まで維持されるパターンとなる。
(山下)
本日の東京外国為替市場のドル円は、12月調査の日銀短観を見極めた後は、明朝4時に発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)声明でのタカ派的なドット・プロット(金利予測分布図)への警戒感から底堅い展開が予想される。
12月調査の日銀短観での大企業・製造業の業況判断指数(DI)は+6と予想されており、9月調査の+8からの悪化が見込まれている。DIが予想通りに4期連続で悪化した場合、2四半期連続のマイナス成長、つまり、リセッションに陥る可能性が高まることで、日銀の金融緩和政策長期化への観測から円安要因となる。
ちなみに、来週23日に発表される日本の11月コア消費者物価指数は前年比+4.0%台に乗せるという日本版CPIショックが警戒されている。すなわち、日本経済は、物価上昇と景気減速というスタグフレーションに陥る可能性が高まりつつある。
米11月消費者物価指数(CPI)は、前月比+0.1%、前年比+7.1%と発表され、10月の前月比+0.4%、前年比+7.7%からの伸び率鈍化となった。先週末に発表された11月の卸売物価指数(PPI)は、前年比+7.4%となり、10月の前年比+8.0%からは伸び率は鈍化し、過去18カ月で最も低い伸びに留まった。そして、米ミシガン大学が発表した1年先のインフレ期待は4.6%と前月の4.9%から低下して、15カ月ぶりの低水準を記録した。ニューヨーク連銀調査の11月の米家計の1年後のインフレ期待は5.2%と、21年8月以来の低水準となった。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」によると、明朝発表されるFOMC声明での0.50%利上げ確率は79.4%となっている。
ドット・プロット(金利予測分布図)は、先週末に作成済みだが、FRBの規則では変更は可能とのことで予断を許さない状況となっている。変更しないのであれば、今年のFOMCでの利上げ幅を全て適中させてきたウォールストリート・ジャーナル紙のFEDウォッチャー、ニック・ティミラオス記者の予告通りになる可能性が高い。ティミラオス記者は、FOMCでは0.5%の利上げを行い、ドットプロットでのターミナルレート中央値が9月の4.6%から一気に5.00%台まで引き上げられ、FRBは市場参加者のコンセンサスより高い位置に来年FFレートを持っていくことを暫定的にシグナルしたい、と述べている。
そして、パウエルFRB議長が、記者会見で11月CPIを考慮した見通しを述べるのかもしれない。
シナリオ1(ハト派)は、ドットプロットでのターミナルレート中央値が9月の4.6%から4.9%程度(FF金利誘導目標4.75-5.00%)に引き上げられ、その後は利下げに転じるというものである。
シナリオ2(ややタカ派)は、4.75-5.00%が23年末まで維持されるパターンとなる。
シナリオ3(ややタカ派)は、ターミナルレート中央値が5.00%台(FF金利誘導目標5.00-25%)に引き上げられ、その後は利下げに転じるというものである。
シナリオ4(タカ派)は、5.00-25%が23年末まで維持されるパターンとなる。
(山下)