欧州外国為替市場概況・20時 ユーロドル、失速

 19日の欧州外国為替市場でユーロドルは失速。20時時点では1.0619ドルと17時時点(1.0624ドル)と比べて0.0005ドル程度のユーロ安水準だった。買い戻し先行の欧州株や欧州中央銀行(ECB)副総裁のタカ派発言、予想比上振れの独Ifoを受けて1.0658ドルまで上値を伸ばした。デギンドスECB副総裁は「これまでの利上げは不十分」とし、0.50%利上げが継続されるとの見解を示した。12月独Ifo企業景況感指数は88.6と予想の87.5を上回った。
 ただ、先週末に頭を抑えられた1.0660ドル台が抵抗水準として意識され、米長期金利の上昇をきっかけに反落。一部ユーロクロスの弱含みにも引きずられ、1.0613ドルまで上値を切り下げた。

 ユーロ円は上げ幅を縮小。20時時点では144.54円と15時時点(144.32円)と比べて22銭程度のユーロ高水準だった。ユーロドルと同じような材料で上値を試し、18時30分頃には144.88円まで日通し高値を更新した。しかしながら、早朝に作ったギャップを埋めたことで達成感がでたか、一巡後は売り戻しが優勢に。一時144.50円割れまで水準を落とした。

 ドル円は買い戻された。20時時点では136.11円と17時時点(135.83円)と比べて28銭程度のドル高水準だった。東京午前同様に135.80円割れでは下げ渋り、時間外の米10年債利回りの上昇にも支えられて136.10円台まで反発。その後、米金利の上げは一服するも下値は堅いまま、一時136.17円までじり高となった。

 南ア・ランド(ZAR)は強含み。対円では欧州序盤に7.69円まで売り先行も、一巡後には買い戻しが優勢となり、19時台には7.91円まで上値を伸ばした。対ドルでも17.70ZAR付近から17.1960ZARまで大きくランド高に振れた。南アで開催中の与党・アフリカ民族会議(ANC)の党大会では、党首にラマポーザ大統領が再選された。苦戦が予想されたなかでの現職勝利に市場では安心感が広がったもよう。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:135.76円 - 136.61円
ユーロドル:1.0582ドル - 1.0658ドル
ユーロ円:143.82円 - 144.88円


(小針)
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