10日香港株=方向感乏しいか、利益確定売りと米長期金利の低下受けた買いが交錯

 10日の香港市場は方向感に乏しい相場か。前日はハンセン指数が心理的節目の21000ポイントを回復し、終値が2022年7月8日以来ほぼ6カ月ぶりの高値となっただけに、利益確定売りが出やすい。半面、米長期金利の低下を手掛かりに、ハイテク・グロース株を中心に買いが入りそうだ。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが長期化するとの観測が後退するなか、9日のNY債券市場では米長期金利の指標となる10年物米国債利回りが前週末比0.03%低い3.53%で終えた。

 FRBによる金融引き締めの見通しを巡っては、米国時間10日に予定されるパウエルFRB議長の発言や12日に発表される米12月消費者物価指数(CPI)が市場で注目されている。結果を見極めたいとして積極的な売買を手控える気分が次第に広がる可能性がある。

 9日のNY株式相場はダウ平均が反落した半面、ハイテク株主体のナスダック総合は続伸。インフレのピークアウト期待が続き、グロース株が上昇した一方、ディフェンシブ株が下落した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。中国ネット通販大手のJDドットコム(09618)とアリババ集団(09988)、4大国有銀行の中国建設銀行(00939)が香港終値を下回った一方で、保険株のAIAグループ(01299)と中国平安保険(02318)が上回って引けた。
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。